Windowsの最新アプリ形態であるUWPアプリの使えない話、UWPアプリを使っている人はいますか?

皆さんはUWPアプリを使っていますか。UWPアプリとは何かご存じですか。UWPアプリとはwindows10のストアで配信されているアプリのことです。左下のメニューをクリックして出てくるタイル状の画面にあるアプリです。

出初めの頃は全画面表示だったのですが、今はサイズを自由に変更できるので、UWPアプリ以外のアプリとの見た目での違いは少なくなりました。

何が根本的に違うかというとユーザ側ではあまり違いが分からないかも知れません。しかし、作る側としては雲泥の差です。私もトライしていますが、情報が少なくて難儀しています。というか、作る必要性が良く分からずそこまで力が入らないとうのが実情です。

UWPアプリのメリット

操作上では、あまり違いが分からないUWPアプリですが、特徴としては次のようなことが言われています。

1 セキュリティが担保される。
ローカルファイルにアクセスできず、ウイルスを作ることができない。配布もストア経由なのでおかしなソフトはインストールできす、セキュリテイが向上する。
2 モバイルでもパソコンでもひとつのプログラムで作ることができる。
3 レジストリを弄らないのでウインドウズが腐らない。

UWPアプリのメリットは本当のメリットか

でも、これらはどう考えても、アドバンテージとは思えません。配布がストア経由なので、自分の作ったアプリは簡単には市販することはできません。もちろん、CDでインストールすることもできません。セキュリティを確保することはとても大事なことです。でも、確保するためにローカルファイルにアクセスすることすらできないといった過剰な反応はどうなのでしょうか。交通事故を防ぐために時速20キロ以上出してはダメと言っているようなものです。OSのアップデートやウイルスソフトをインストールしている私の回りの人々ではセキュリティ事故は聞いたことがありません。

モバイルでもパソコンでもひとつのプログラムで作ることができるという意味が全く分かりません。Windowsモバイルがメジャーならいざ知らず、デスクトップやタブレットで動くだけでアンドロイドで動くわけではありません。我々は、目的に応じて端末を選択するのですから、その目的にあったプログラムであれば良いので、そのプログラムが全ての端末で動く必要性はないのです。エクセルがスマホで動いたとしても業務で使いますか?ということです。

マイクロソフトはザマリンを買収したようです。これでアンドロイドも作れるとか。まあ、確かにこれは良いかもですが。でも、全ての端末で動かす必然性、ないですよね。

レジストリを弄らないのでウインドウズが腐らないということについては笑止千万です。なぜならレジストリを腐らせないようにするにはアンインストール時に変更、追加したレジストリを削除する機能をOSに入れれば良いだけですから。レジストリは簡易記憶場所としての位置づけでしか使っていないなら、そうした機能は元のINIファイルに戻すだけでも良いはずです。レジストリへのアクセスをUWPアプリのように仮想化することもできるはずです。

メリットを針小棒大解釈して最先端のソフトというのは如何なものでしょうか。

UWPアプリのデメリット

これに対する、デメリットはたくさん、たくさんあります。起動が遅い、外観がしょぼい、情報が少ない、自由度がない、CD配布はできずインストールに手間がかかる、などなど。作り手としては、兎も角情報が少なく、もともとのクラシック版とAPIが悉く異なっているのは致命的です。

UWPアプリが出現した理由

マイクロソフトのビジネスモデルは長らく、WindowsのOSを売ることにありました。ところが、macやgoogleがソフトをネットで仲介販売するというビジネスモデルが成功しているのを見て、真似をしてウインドウズストアを立ち上げたのですが、ウインドウズストアで既存のソフトを売るとすると他のショップと何ら差別化を図れないことになります。このため、ウインドウズストアでしか一般にインストールできないソフトを作成してそのソフトをWindowsの主流のソフトとする作戦に出たのです。既存のソフトをクラシックと言ってできるだけ縮減する方向性として、また、新しいUWPでしか作成できないソフトを新しいソフトとしてウインドウズストアで販売するというビジネスモデルとしたのです。

Windows7はこのUWPソフトを動かすことができないのでWindows10がメジャーになってくれないと困ります。そこで出てきたのが無償アップデート、Windows10以降のOSを出さないという戦法です。WindowsというOSを売る商売ではなく、Windows上で動くソフトの売買を仲介することで利益を得ようとする商法にシフトしたのです。OSを売るのではないので、OSは適当な進化さえしていれば目新しい必要性は全くないというわけです。こうした事情でWindowsは10以降を出す必然性がなくなったというわけです。

まとめ

さて、このビジネスモデルは成功するかどうかですが、Windows10が出て早3年が経ちますが、一向にストアアプリが増えたという情報はありません。それどころか先述のとおりUWPアプリの情報も全然ない状況です。

でも、上げた手を降ろす訳にはいかないのでマイクロソフトはこの路線を突っ走って行くことでしょう。最終的にはUWPアプリしかウインドウズでは動かさなくなるかも知れません。その序章として、マイクロソフトは、新たに作らなくとも既存のクラシックソフトを一発でUWPアプリに変換できる仕組みを構築しました。何が何でもUWPアプリを広げたいようです。

こうして考えると、今までパソコン市場はマイクロソフトが引っ張ってきましたが、マイクロソフトがUWPアプリに固執するならば凋落は避けられません。そのときはmacやlinuxがメインとなっているかも知れません。

WindowsがパソコンOSとして発展してきたのは、OSが新しくなっても古い資産が使えたこと、すなわち互換性が担保されて来たからです、自由にソフトが作成・インストールでき、作り手が大勢いたことに他なりません。これらを忘れてはいけません。作り手から見放されたOSは発展することはないのです。

マイクロソフトさん、二番煎じは辞めてもう一度主流で勝負したらどうですか。