退職金はここに預けるべきー金利が良くてリスクが少ない方法は何か

サラリーマンにとって退職金は一生に一度の大金を得る機会です。もらったら全てパーッと使ってしまうという人以外は、どこかに預入を行うこととなります。それでは、いったい、どこに預ければ良いのでしょうか。預入先はたくさんありますが、金利とリスクとを天秤にかけて選択することになります。

預入のタイプは3つ

1 積極的投資型
ばんばん積極的に投資、投機して運用益を得ようとするタイプです。株式、投資信託、FXなどを行います。
2 リスク回避安全型
定期預金や国債などで安全に運用します。
3 ハイブリット型
両者の混合型です。一部を投資、一部を定期預金など安全な商品に預けます。

さて、退職金を預けるのはどのタイプが良いでしょうか。これは言わずもがなかも知れませんが2か3です。なけなしの退職金で積極的投資のみというのは避けるべきでしょう。3だとしても積極的投資をどの程度行うかによって、1に近いのか2に近いのかが分かれるところです。

ここでは私は2に近いハイブリット型を勧めます。大方を安全な商品として、遊べる範囲内のごく一部を投資に使うという方法です。まあ、それでは2なのかも知れませんが。

それでは、どこに預ければ良いか

安全な預入先はどこかということになりますが、真っ先に思い浮かべるのは定期預金です。昔は日本でも利率は良かったときもありましたが、今の定期預金は利率は0.01%程度で、これは普通預金の10倍であっても 殆ど利子は期待できません。1千万円預けてたったの千円です。果たして、預入先としての価値はあるのかと考えてしまいますが、今のご時世仕方はいでしょう。国債も良い選択肢と思います。最低でも0.05%の金利となります。安全という面ではこのふたつのうちのいずれか、または両方で運用することです。

安全商品も実は安全ではない

このように定期預金、国債あたりでお茶を濁して置くのがベターかと思っていたのですが、実は、日本もハイパーインフレになる可能性があるのです。ハイパーインフレになってしまうと、預金は紙くずになってしまいます。金利は付かないうえに、紙くずになる可能性もあるのです。定期預金、国債と言えども例外ではありません。

日本はハイパーインフレになるのか

ハイパーインフレに必ずなるという人と絶対にならないという人で意見が分かれています。なるという人は、日本の借金が1000兆円もあるので、信用不安が起こり、円が暴落するというものや、この1000兆円を返済するために円の価値を下げる施策を国が行うというものです。ならないとする理由は1000兆円の借金があってもこれに見合うだけの資産を日本が持っているからと言っています。

実際になるかどうかというのは分かりませんが、ハイパーインフレにはならないとしても現在、日銀ではインフレ目標を立てているので、少なくとも、今以上のインフレになる可能性は十分あります。少子高齢化で生産人口が減り、国力が弱ると円安となって、食料品等を輸入に頼っているため物価が上がりインフレになるという説もあります。

つまり、預金をしておくとだんだん目減りをするということで、これは間違いないと思います。 

インフレ対策を含めるとどこに預けるのが最良か

インフレ対策を含めて、それではどうすれば良いかと考えた結果、ひとつだけ良い方法があることに気が付きました。この方法だとハイパーインフレなどは関係なく年3パーセント以上の利息が付くと言うものです。甘い話には罠があると思いますが、この方法は実際に多くの人がやっていることで、良くある投資話とかではないので大丈夫です。

それは、外国で定期預金をするというものです。 外国で定期預金をすれば日本のハイパーインフレは関係ありませんし、外国の高い利息が適用となります。ちなみに、外貨預金でも良いのではないかと思ったのですが、外貨預金は、手数料等が多大にかかりあまり効率が良くないのでお勧めではありません。

それでは、どこの国で、どのような方法で口座を開設するかという話になります。利率が良い国で調べて行くと、ロシア、シリア、アフガニスタン、インドネシア等々が出てきますが、国情から今ひとつ不安がありますし、仮に口座を作れたとしても取引のために現地に行くだけで利息分は吹っ飛んでしまいます。

マレーシアに預けるのが安全で効率が良い

そこで私が目を付けたのがマレーシアです。 マレーシアは日本人の移住希望が一番ある国で、ロングスティビザを発行していて、多くの日本人がそのビザを取得しています。そのビザの発行条件のひとつにマレーシア国内での一定額以上の定期預金を義務付けていますので、日本人の海外定期預金の実績が多数あるということになります。安全に預金が行われているという実績があるのは預金開設先を決めるのに大変な強みになります。日本からもエアアジアの直行便が出ていて、安い時に行けば3万円程度で往復できますので手続きのための渡航費用も安く済みます。定期預金だと最大で年4パーセント、最少でも3パーセントの利息になっています。

ただ、ちょっと考えておかなくてはならないのは為替差です。為替差損、益があるので、この部分では投機的性格となります。場合によっては為替差損で利息分以上が吹っ飛ぶ可能性、為替差益で利息よりも多くの収益となる可能性があります。その他、リスクとしては病気などで自分がマレーシアに行けなくなったときにどうやって下すかという問題が発生します。委任状があればOKかも知れませんが、円滑に行くかどうかは不明です。

500万円預けて1年で15万円の利息が付くなんて考えられません。こうしたリスクもあることを前提としてもマレーシアでの定期預金は良い選択になると思います。

どうやったらマレーシアで定期預金を開設できるのか

マレーシアでは、どのようにすると口座が開設できるかということですが、これは、ビザさえあれば簡単に開設できます。ビザは①労働ビザ、②ロングスティビザ、③学生ビザなどがあるのですが、問題はそのビザをどのように取得するかということになります。

労働ビザ、学生ビザはその名のとおりで、マレーシアで働くか、学校に通わなくては取得できないので、当然、日本で働いているうちは無理です。残るはロングスティビザですが、このビザを取得したとしてもマレーシアに住まなくてはならない訳ではないので、日本で働きながら取得しておくことができます。これを取得すれば、口座開設や10年間は自由にマレーシアに行き来することができるようになります。

このビザを取得するには、関係書類を揃えて全て英語で申請しなくてはならず、結構難しいようです。普通は業者に2~30万円の手数料を払って手続きをお願いするようですが、それだけのお金を払うと利息が高い部分が帳消しとなってしまいますので、ここは自分でやることをお勧めします。

ということで私は現在進行形でこのビザの手続きを行っています。それについてはまた項を改め、下記でお話しいたします。