自分だけは大丈夫と思っていたが、信号無視をしてしまった
なんていうことだろう。やってしまった。
走行レーンを逆走する老人、信号を見落とす老人、一時停止に気が付かない老人などのニュースを聞くにつれ、ああはなりたくないと思っていた。
逆走って、自分が走っている走行レーンぐらい分かるだろう、信号なんて前を見ていれば見逃すはずないだろう、一時停止の標識はあんなに大きいのに気づかないはずはないだろうと思っていた。
他人事であり、自分だけは絶対に大丈夫と思っていた。
ところがその自信が一瞬のうちに崩れ去った。
雨が降っていた。周りは薄暗かった。前方の信号が赤だったのでスピードを落として走行していた。
前方の信号にたどり着く前に横断歩道があった。蚤野の車が迫っているのに、なんと、その横断歩道を悠長に渡っている年配の女性がいるのではないか。
危ないな、婆さんと思いつつ、横断歩道の手前で止まった。
横断歩道は横断歩道だったが、ただの横断歩道ではなかった。
そう、そこは交差点。
ふと、上を向くと、信号があり、赤になっている。あわてて、横に目をやると横の信号は青。
赤信号を無視して交差点に突進していたのは、蚤野だった。
ぞっとした。
当然、横方向からは車が走ってくる。たまたま、ぶつからなかったのは運が良かっただけだ。
まかり間違えば大事故になっているところだった。
もしかすると、歩道を渡っていた人を引いていたかもしれない。
なぜ、信号無視をしてしまったのか。考えても分からない。気が付けば赤信号を無視していたのだ。そう、信号を認識していなかった。
いくら、理由を考えても、雨が降っていて薄暗かったからとしか答えれない。
そんなの理由にならない。雨が降って薄暗くて信号無視するなら、雨降りに車を運転してはダメということになってしまう。
でも、原因が分からないと、これからも信号無視をしてしまう可能性がある。
そう思い、色々と考えても分からない。
加齢のためとは思いたくなかった。加齢でそうなるなら、今後、若返ることはないので、車は運転できないということになってしまう。
導き出した答えは「たまたま」
果たしてこれが正しいかどうかは分からないが。たまたまと思うことで今後も車を運転することができる。
しばらくは、特に注意をして運転することにして、もしも、今後、このようなことが続くようなら、運転を考えなくてはならないと思った。
でも、60代で免許返納は早いだろうな~
信号無視して赤信号に突入した、その結末は「運転を悩みに悩むことだった」