
遅い夏休みとホテル宿泊の計画
遅い夏休みを取っていたので、8月27日から1週間の休みに入った。琵琶湖あたりに遊びに行こうと飛行機を予約していたが、緊急事態宣言が出たため断念。その代わりにと思い、近場の温泉に車で29日に1泊旅行に出た。
順調に車を飛ばしてドライブ。ホテルに着いて入浴、食事と調子良く行っていたのだが、アクシデントは食後に部屋に帰ったときに起きた。
ホテル備品の配置とトラブルの始まり
部屋にはベッドの他にホテル備品として椅子とテーブルが置かれていた。ホテルの椅子はよくある回転式。180度回転するので好きな方に向きを変えることができるタイプだった。
なにげに座って、テレビを見ようとテレビの方に椅子を向けた。とそのとき、どうもスムーズに行かない。ひっかかるような感触。「あれ、椅子のギアでもかんだのかな」と思い、ぐいっと力を入れるとテレビの方に90度向けることができたと同時に何か違和感を感じた。
ホテルの壁紙に傷が…備品を壊したかもしれない不安
椅子の方を見ると壁にも目が行った。壁には見事なまでに傷が付いている。そう、泊まっているホテルの壁紙に傷を付けてしまったのだ。
椅子が回転したタイミングで椅子の背もたれの端が壁に引っかかり、部屋のホテルの壁紙に傷を付けていたのだ。あちゃ~やってしまった。どうにか直らないかと手で触ってみたが、当然、どうにも直らない。
これはホテルの壁紙を弁償しなきゃならないのかと思ったが、同時に、怒りが込み上げてきた。自分のドジさに対しての怒りではない。
ホテル備品の配置責任と棄損の原因
回転式のホテルの椅子でなければ、もしくは、もう少し椅子が前に出るか、後ろに引っ込んでいるかしていれば何ら問題なかったのだ。何でこんなところに回転椅子があるのか。何で、椅子をテレビに向けると、壁を傷つける位置ピッタリにホテルの椅子が置かれているのか。
椅子が前に出ていれば壁に引っかかることはないし、もっと後ろに引っ込んでいれば、壁に当たるだけで回転はせずにホテルの壁紙を傷付けることもなかった。壁を傷つける絶妙の位置に椅子が置かれていたのだ。
回転式なのでテレビの方を向けるのは当然だ。私はこの椅子を通常どおりの使用方法で使ったに過ぎない。ホテルの壁紙を傷付けることになったのは、ホテル側が回転椅子を絶妙の位置に置いたためだ。悪いのはホテル側ではないのか。それなのに、なぜ、弁償をしなくてはならないのか。そう思い始めた。
ホテル賠償責任は誰にあるのか
都合の良い理屈と言われるかも知れないが、私とはそういう男だ。聖人君子などではないし、聖人君子になりたいとも思わない。表では、へ~こらして、裏では尊大な態度を取る。そういう人間だ。だから、何か言われてもしらばっくれようと決心したのだ。
そこで、ホテルから言われることをシミュレートした。
ホテル備品を壊した場合の対応シミュレーション
「壁に傷が付いていましたのでホテルへ弁償してください」
「記憶にないですが、どこがどんなふうになっているのですか」
「多分椅子が当たったんだと思います」
「昨日は椅子に座っていたので、もしかすると、テレビの方を向けたときに気が付かないうちに擦ってしまったのかも知れませんね」
「後で請求書を送ります」
「ちょっと待ってください。回転式の椅子なので、回転させて使うのは当たり前でしょ。当たり前に使っていて、丁度、壁を傷付ける位置に椅子が置いていたのですよ。そのような椅子を設置したことや、絶妙に壁に傷を付ける位置に置いた責任はホテル側にあるのではないですか。ホテルへの弁償なんてできませんよ」
「出るところに出ますよ」
「どうぞ」
100%やってないとしらばっくれることもできるが、私は誠意がある男だ。だから、やったことは認めているところがミソだ。
ホテル棄損に関する法的リスクの調査
しかし、ネットで調べてみると、ホテルへの損害賠償義務があるだとか、器物損壊で警察に捕まるだとかの不穏な情報がたくさん出て来る。ホテルの備品を壊した場合の責任について、様々な事例が報告されていた。
ホテルの壁紙や備品の棄損については、宿泊客の過失なのか、ホテル側の設備配置の問題なのか、判断が分かれるケースも多いようだ。特にホテルの椅子のような備品が原因で壁を傷つけた場合、通常の使用範囲内であれば宿泊客に全面的な賠償責任を問うのは難しいという意見もあった。
一方で、ホテル側の立場からすれば、どのような理由であれ施設に損害が発生した場合、ホテルへの弁償を求める権利はあるという見解もある。ホテル備品の配置が不適切だったとしても、実際に傷をつけたのは宿泊客である以上、何らかの責任は免れないという考え方だ。
ホテル賠償問題の実際のところ
結局のところ、ホテルの壁紙や備品に関する棄損問題は、ケースバイケースで判断されることが多い。今回のような回転椅子による壁の傷については、ホテル側の備品配置に問題があったと認められれば、宿泊客への請求は行われない可能性が高い。
しかし、明らかに乱暴な使い方をしてホテルの備品を壊した場合や、故意にホテルの壁紙を傷つけた場合は、当然ながら弁償義務が発生する。器物損壊罪として刑事責任を問われるケースもあるため、注意が必要だ。
なので、今現在、ホテルから何か言ってこないか、ビクビクしている小心者の私なのである。ホテルへの賠償請求が来るのか、それとも通常の使用範囲内と判断されるのか。結果は、後日書きたいと思う。
結果は・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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最終結果:ホテルからの連絡は…
はい、連絡はありませんでした。
結局、ホテル側からホテルの壁紙の傷に関する弁償請求や、備品に関する問い合わせは一切来なかったのだ。おそらくホテル側も、椅子の配置に問題があったことを認識していたのだろう。あるいは、通常の使用範囲内での軽微な損傷として処理されたのかもしれない。
この経験から学んだことは、ホテルの備品を使用する際は周囲の状況をよく確認すること、そして万が一ホテルの壁紙や備品を壊したり傷つけたりした場合は、速やかにフロントに報告することの重要性だ。隠蔽しようとすると、後でより大きな問題になる可能性がある。
今回は幸運にもホテルへの弁償や賠償を求められることはなかったが、今後は同じようなトラブルを避けるため、ホテルの椅子などの備品を使う際はより慎重に扱いたいと思う。