
あなたの親は「勉強すれ」とよく言っているだろう。なぜ言うのか。それはもちろん、あなたのことを思ってのことなのだが、実は親自身の後悔があるからだ。親にそういう意識があるかどうかは別として、親は自分が勉強してこなかったことを後悔してそう言うものなのだ。
多くの大人が口をそろえて言う「もっと勉強しておけばよかった」という言葉。これは決して建前ではなく、本心からの後悔の声なのだ。
勉強してこなかったツケは大人になってから回ってくる
子供の頃の仕事は勉強であることに間違いない。それが大人になると文字通り仕事は仕事であって、勉強する機会は殆どない。たまに、何かの講演を聞いて新鮮に感じる。そしてもう一度勉強したいと思い始めるが、時すでに遅しとなる。
社会に出てから痛感するのは、学生時代に身につけた基礎学力や思考力がいかに重要かということだ。仕事で必要な知識を習得しようとしても、基礎ができていないと理解するのに何倍もの時間がかかる。これがまさに勉強してこなかったツケが回ってきた瞬間だ。
自分の今の現状は勉強をしてこなかった結果と思い始める。だから自分のことを棚に上げて子供に未来を託すようになる。キャリアの選択肢が狭まり、希望する職種に就けない。収入面でも差がつく。こうした現実に直面したとき、多くの大人は「あの時もっと勉強していれば」と後悔する。
勉強する意味を理解することの重要性
なんだ、結局、親は自分の後悔のために勉強すれと言ってるだけか、などとは思わない方が良い。それはすなわち、あなたの未来でもあるからだ。今勉強をしなければ、結局あなたも将来、勉強をしてこなかったことを後悔する。
勉強する意味は、単に良い成績を取ることや有名な学校に入ることだけではない。それは以下のような多面的な価値がある:
– **思考力と問題解決能力の育成**: 様々な教科を学ぶことで、論理的に考え、課題を解決する力が身につく
– **選択肢の拡大**: 勉強することで将来の職業選択や人生の可能性が大きく広がる
– **自己成長の実感**: 新しい知識を習得し、できなかったことができるようになる喜びを味わえる
– **社会を生き抜く基礎力**: 変化の激しい現代社会で適応していくための基盤となる
若い頃には見えない将来の現実
子供の頃は、若さに溢れて、周りが見えない。今を生きるのが精いっぱいで将来のことなど見えないのが普通だ。そこで、見える人は一生懸命勉強をすることになる。そしてあなたとの差が生まれる。
10年後、20年後の自分を想像できる人は少ない。だからこそ、先に人生を経験している親や大人のアドバイスには耳を傾ける価値がある。彼らは実際に勉強の必要性を身をもって体験しているのだから。
自分の能力を正しく認識する
残念ながら、人の能力は千差万別。勉強ができないという状態が、生来頭の出来が悪いのか、勉強をしていないので悪いのかはきちんと識別しなくてはならない。このようなブログを見ることができる人はおそらく大丈夫と思うが、いくら勉強をしても理解できない、覚えることができないという人はいる。そのような人たちに勉強を強いることはしてはいけない。仕事は適材適所なものがあるからだ。
でも大方の普通の人は生来の頭は普通かそれ以上と思うので、打てば響くはず。勉強をしていないので成績が悪いというだけの人は兎も角勉強をした方が良い。多くの場合、「できない」のではなく「やっていない」だけなのだ。
勉強する理由を明確にする – 目的を持って勉強をする
勉強の目的をはっきりとさせなくてはならない。何のために勉強をするのかということだ。その方向性で勉強や進学の方策が変わるからだ。
なぜ勉強するのかという問いに対する答えは人それぞれだが、最終的には「自分の望む人生を実現するため」に集約される。極端な話、家庭の主婦にしかなる気がないなら、料理とかを学んだ方が良い。しかし、人生の選択肢を広げておきたいなら、幅広い基礎学力が必要だ。
目的というのはやはり何の仕事をするのかということに他ならない。「いや、俺は働きたくない」という人もいるかも知れないので、ちょっと詭弁かも知れないが、仕事ではなく、将来「何をやって時間をつぶすか」という命題に変えても良い。
働かない選択肢は本当に幸せか
「学校を卒業しました。あなたは、何で時間をつぶしたいですか。」「はい、遊んで時間をつぶしたいです。」それも結構。それなら何の遊びをするだろうか。パチンコ?競輪、競馬?朝から晩までやっている自分の姿を想像してみてほしい。来る日も来る日もやっていたら、気が滅入ってこないだろうか。
結局、俗に言う遊びも時間をつぶす手段にはならないことが分かる。こうした遊びは忙しい中でやるから楽しいのだ。充実した仕事があるからこそ、余暇が輝く。
「何もやりたくありません」それも結構。一日中何もやらないで家にいることがどれだけ辛いことか。テレビだけを見て引きこもる。当人は大変だと思う。人間は本質的に、何かを達成したい、成長したいという欲求を持つ生き物なのだ。
勉強 後悔しないための仕事選び – 楽して儲かる仕事につくために
綺麗ごとは言わない。結局、私は、将来何をしたいかという部分については、仕事という遊びをすることが一番良いと思っている。楽しい仕事をするのだ。
それでは何が自分にとって楽しい仕事かを考えなくてはならない。でも、その仕事を選べる人は幸せな人だ。巷の仕事の殆どは残念ながらそうはならないだろう。
そうはならないのなら、できるだけ短時間の就労で構わない仕事を選ぶべきだ。つまりは、効率性の良い仕事、短時間就労で人並みのお金をもらえる仕事を。別名、「楽して儲かる仕事」を。ただし、合法的なもので。
理想の仕事に就くための勉強の必要性
そんなのあるの?と聞かれるかも知れない。それはあると言える。ただ、人によってその仕事は異なるので自分で考えていかなくてはならない。
効率的に稼げる仕事、やりがいのある仕事、社会的地位の高い仕事。こうした「良い仕事」には共通点がある。それは、高度な知識やスキルが必要だということだ。医師、弁護士、会計士、エンジニア、コンサルタント、研究者など、専門性の高い職業はいずれも学生時代の勉強が基盤となっている。
そのためには、世の中にどんな仕事があるかをしっかりとリサーチすることだ。そのひとつの目安、指針が親となることには異論はないだろう。親が何の仕事をしてどんな様子なのかを見て、教師と思っても、反面教師と思っても必ず役に立つ。
競争に勝ち抜くために
その仕事に就くためには勉強をしなくてはならないことは先述のとおりだ。皆がそうした仕事をしたいと思うので競争はとても激しいものになるからだ。
限られた席を多くの人が奪い合う。その中で選ばれるためには、学力という客観的な指標で優位に立つ必要がある。学歴がすべてではないが、学歴が扉を開く鍵になることは事実だ。勉強の必要性は、このような現実的な競争の中でより明確になる。
私の後悔とあなたへのメッセージ
私の理想の仕事は、ふんぞり返って偉そうなことを言ってるだけで客がお金を払うという仕事。飽きたら、辞めて海外旅行。海外旅行にも飽きたらまたその仕事をやる。頭の中ではその仕事のイメージはあるが、そのためには若い頃から勉強をしなくてはならなかったので今となってはそんな仕事に就くことはできない。そして、その仕事に就けなかったことを今でも後悔している。
これは私個人の後悔だが、同じような思いを抱えている大人は数え切れないほどいる。「あの時もっと真剣に勉強していれば」「もっと良い大学に行けていれば」「別の職業に就けていたかもしれない」。こうした後悔の声は、年齢を重ねるほど大きくなっていく。
まとめ – 将来の自分のために今できること
あなたも後悔しないために勉強だけはしておいた方が良い。
勉強する理由は、未来の自分への投資だ。今は実感がわかないかもしれない。友達と遊んでいる方が楽しいかもしれない。勉強は面倒くさいかもしれない。しかし、10年後、20年後の自分は、今のあなたの選択に大きく影響を受ける。
親が「勉強しろ」と言うのは、あなたに後悔してほしくないからだ。自分たちが経験した苦労や後悔を、あなたには味わってほしくないからだ。それは決して押し付けではなく、愛情の表れなのだ。
今からでも遅くない。なぜ勉強するのか、勉強する意味は何かを自分なりに考え、未来の自分のために一歩を踏み出そう。将来、「あの時勉強しておいてよかった」と思える日が必ず来るはずだ。