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■定年後をどう考えるか

定年後、退職後は何をして過ごすか。内館牧子の「終わった人」では、退職後の暇を持て余している人たちと同じような行動は取りたくないという主人公の悲哀が綴られているが、退職後はそんなにやることがなくなってしまうものなのだろうか。

勢古 浩爾の「定年後のリアル」では、何をしなくてはならないと考えるのではなく、何もしないという選択肢も十分あると説いている。

他方、楠木新「定年後」では、人生死ぬまで何かを探求し続けるということを言っている。

その全ては正しいと思う。

経済的に許されるなら、何をしても良いし、何もしなくても良いのだ。会社員時代は全てにおいてしばられていたものが全てにおいて解放されるということだ。

でも、今まで仕事に束縛されていたということは仕事という、やることを与えてもらっていたということも言える。そうした意味では、仕事から放り出されると、すぐに何をやって良いか、迷うことになってしまう。今迄主体的に考える必要がなかったことが、考えなくてはならなくなってしまい、右往左往するのかも知れない。

既に定年退職している先輩二人とたまたま同時期に会う機会があった。Aさんは在職時から元気があり、ちょっと生意気なところがあったが、そうしたアグレッシブな性格故か退職後は障害者支援施設を立ち上げて充実した生活を送っていることが見て取れた。

一方、Bさんは、在職時から大人しくて人が良く、私としても好きなタイプであったが、退職後は何をすることもなく、暇そうにしていた。会った時も元気がない様子だった。

彼らの気持ちの中までは分からないが、傍目で見るとAさんの方が生き生きとして見えることに間違いない。

定年後も光り輝いていたいということは誰しもが思うことだろう。私自身、現役時代は光り輝いていなかったのかと言われれば、傍目から見るとそれ相応のポストにも付いていたし、社会的にも認められていた仕事で、充実していたと見える。しかし、個人的には、仕事は本当に嫌だった。労働の対価としてお金を貰っているに過ぎないと思っていて、楽しいものではなかった。はっきり言って、仕事は苦痛だった。

そうした苦痛から解放されるのが定年で、今までにない生活を送れると考えると定年後とは正に幸せな未来としか見えない。

自分のやりたいことをする、正に光輝く時間となるはずだ。

■定年後は何をやって過ごすか

定年後に何をするかについては、働くか働かないかにより、次のような選択肢となる。

1 働く
①雇用される
・バリバリに働く
・何かアルバイト的に働く
②雇用されない
・自分でバリバリ事業をする
・小遣い程度の収入を得れるようにする

2 働かない
趣味をする
②何もしない

働く場合は、自分の立場ではどのように働く必要があるかを考えなくてはならない。働かない場合は、趣味をする、何もしないの二択だが、テレビを見るだけの人であってもテレビが趣味、ボーっとするだけの人でもボーっとするのが趣味とすると、「趣味」をする一択になろう。

これらは、何もどれかひとつに決めなくてはならないということではない。時間の経過でやることが変わって来るだろうし、ハイブリッドということもある。どちらかというとこのハイブリットの人の方が多いと思う。何かアルバイト的に働きながら、趣味をするとか、小遣い程度の収入の事業をしながら、趣味をするとかである。

何れにしても、定年後は、今迄、時間がなくてできなかったことができるので、そのためにはやりたいと思えるものを現役時代から培っておかなくてはならない。考えておくべきと思っている。

■私の定年後の生活設計

そこで私の場合だが、昔から外国で生活したいと思っていた。外国に憧れていたのである。ところが、現実は、海外旅行はできても日本に生活の基盤がある以上、外国には住むことは当たり前であるができないでいた。

なので、外国に住んでみようと思っている。ただ、住むと言っても、やはり日本が一番なので長く住む気はない。数か月で飽きたらまた日本に戻ってというのを繰り返すというやり方をしたいと思っている。

その中で世界一周もしたい。見たことのない場所へ行って、会うこともない人達と遭うというのも夢があって良い。

次に、自分で事業をしてみたいと思っている。これも本格的なものではなく、小遣い程度になれば良い。適当は暇つぶしがてら小遣いが入れば最高だ。

行政書士もやってみたい。資格もそれほど難しいものではなさそうだし。

また、今、興味を持っているのが、ブログである。一説によればブログで月何百万も稼ぐ者がいるらしい。ならば、月数万円程度なら遊んでいてもできるのではないか。——何てことは絶対にないとは思うが。 何れにしても、トライしてみる価値はある。元手もかからず、ダメ元なんだから、ということで今このブログを書いている。

パソコンプログラムも引き続きして行きたい。

映画も見たいし、テレビも見たい。

良い音楽を聴いて、面白い本を読んでと、本当に働いている暇なんかありゃしない。