最近の判決ではカーナビにワンセグが付いているだけで受信料徴収の対象となる。最高裁でNHKとの契約義務がオーソライズされてからNHK受信料に対する司法はNHKの言いなりだ。
そうしたなか、NHKは、ネットで視聴できるように準備を進めているとか。
NHKがネットで視聴できるようになると、今度はパソコンやスマホを持っていれば受信料を徴収することになる。ワンセグ機能を持たないスマホでも「ネットは見れるでしょ」というわけだ。
NHKの傍若無人ぶりが目に余る。
目次
NHKのサービス低下は著しい
いくら公共放送と言ってもNHKは面白くない。NHK受信料に文句がある人たちはNHKが面白くないので見ていないにもかかわらず、料金を払わされているからだ。公共の福祉のためには面白い放送を作ってはダメとでも思っているのだろうか。面白さもサービスの一部とは考えないのだろうか。
更には、朝ドラの土曜日放送がなくなるということも聞く。働き方改革で関係者を休ませる目的とか。働き方改革のためと聞いて驚いた。働き方改革は別にサービス低下を目的なんかにしていない。何でもかんでも働き方改革と言ってしまえば許されると考える根性には震えさえ覚える。
真の働き方改革とは企業の身を削る覚悟、効率化を求めるスタンスにより達成されうるべきもので、サービスの低下を前提とするものなどではない。それが許されるなら、何でもありになる。お役所の仕事を「働き方改革のため止めることにしました。」と言って認められるはずがないだろう。それと同じだ。
放送法は天下の悪法
勝手に電波をスクランブルもかけずに垂れ流しておいて、たまたま買ったカーナビにワンセグが付いていたからと言って受信料を徴収する。そして、「ワンセグが付いていますよ」と正直に言った者には賦課して、「ワンセグなんか付いていない」と白を切る輩には賦課しないという正直者がバカを見る取り扱い。
悪法も法と割り切るにはおかし過ぎる。その悪法の受信料に関する部分を見てみよう。
放送法第64条
協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、協会とその放送の受信についての契約をしなければならない。
最高裁は次のように解釈する。
この法律について、憲法21条が規定する表現の自由の保障の下で,国民の知る権利を実質的に充足し健全な民主主義の発達に寄与することを究極的な目的とし,そのために必要かつ合理的な仕組みを形作ろうとするものである。
こうした財源についての仕組みは,特定の個人,団体又は国家機関等から財政面での支配や影響がNHKに及ぶことのないようにし,現実にNHKの放送を受信するか否かを問わず,受信設備を設置することによりNHKの放送を受信することのできる環境にある者に広く公平に負担を求めることによって,原告が上記の者ら全体により支えられる事業体であるべきことを示すものにほかならない。
ひとことで言うと、「NHKには公共放送という重要な役割があるのだから、独立した経営ができるように放送法を作った」というものだ。
最高裁がこのように放送法を擁護している限りは全く事態は変わらない。
国はNHK受信料を税金化にはしないだろう
NHK受信料は税金で賄えというのが私の持論だが、でも、残念ながらそうはならないだろう。
税金で賄うためには国営放送としなくてはらず、まがりなりにも公共放送という位置付けを得て存在の論理武装をしているその根底を覆す必要などないからだ。
加えて、最高裁でオーソライズされたNHK受信料(正確に言うと契約義務)を今更税金化するメリットがないからだ。今のままでもNHK受信料はまともに入ってくるので、税金にしてしまい、国がもろ批判を浴びる対象とはしたくないのだ。何に使われているのか分からないとか、不公平だとか言ってみても、「それはNHKさんに言ってください、国は関係ありません」と逃げることが可能だからだ。
だから、このままでは何も変らない。
国やNHKは我々が言っていることは、弱犬の遠吠えとしか思わないのだろう。傲慢さが見て取れる。
NHKから国民を守る党が出てきた
憤りが収まらないが、こう思うのは私だけではないことに多少は救われる。「NHKから国民を守る党」があり、一定の支援を集めているようだ。党の目的が分かりやすくてとても良い。NHK受信料問題をどのような方法で解決してくれるのか、とても興味を持っているとともに期待をしている。
ただの票集めのためにNHKを利用しているわけではないと信じたい。いくつもの裁判を提起しているようだが、残念ながらNHK受信料問題解決やスクランブル放送に結びつく結果は見当たらない。今後とも、具体的方策を持ち、具体的な活動をして行くということを願いたい。もしもそうであるなら、票という形での支援は誰もが惜しまないだろう。
公共放送とは何かをNHKのQ&Aで見てみる
電波は国民の共有財産であるということからすると、広い意味では民放も公共性があるということになりますが、一般的には営利を目的として行う放送を民間放送、国家の強い管理下で行う放送を国営放送ということができます。これらに対して、公共放送とは営利を目的とせず、国家の統制からも自立して、公共の福祉のために行う放送といえるでしょう。
NHKは、政府から独立して 受信料によって運営され、公共の福祉と文化の向上に寄与することを目的に設立された公共放送事業体であり、今後とも公共放送としての責任と自覚を持って、その役割を果たしていきます。
営利を目的としないからスポンサーなんていないし、国家の強い管理もないから、「俺たち自由人だ、好き放題何でもできる。」って言ってるよね。でも、国家の管理がない「公共の福祉と文化の向上に寄与」ってどういうことだろうね。きっと慈善事業を言うんだろうね。慈善事業がお金なんて取ったらダメだよね。
今やNHKはいかにお金を集めるかに終始し、サービスの質には全く無頓着だ。NHKは、公共の福祉という名のもと国民いじめをしているようにしか見えないのは私だけだろうか。