インド旅行記、不思議の国のインド(二日目)

インド旅行記2日目(タージマハル観光)

h3>ツアーガイドと会えない

殆ど眠ることができずに朝を迎えたが体調はすこぶる良い。モーニングコールを待つが一向に来ないので、出発の支度をしてロビーに行くと驚くことにロビーのソファに従業員が雑魚寝をしていた。全員夜勤だったのだろうか。すぐにツアーの迎が来たが、ホテルは内側から鍵をかけていたので、従業員を起こして開錠してもらった。

このアグラツアーは日本で頼んでいたものであり、旅行ツアーとは別のもの。他のホテルでツアー客を拾うかと思っていたが、ここでも客は自分ひとり。そのまま車で一旦ツアー会社に寄る。朝の5時過ぎでツアー会社は当然閉まっているが、中から男が出て来てアイテナリーを渡してくれた。代金を支払い、迎の男に案内されるまま外に出ると、その男はチャイを飲まないかと誘ってきた。一応、ツアー会社の社員ではあるが、見ず知らずの者からのチャイの誘い。もう5時40分なので6時出発で間に合うのかと聞くと大丈夫というので、誘われるまま斜め向かいの露店でチャイを飲む。はじめてのチャイでどんな味かと思ったら、ミルク紅茶である。甘くて日本人の舌にも合う。飲み終えてすぐに駅まで出発。5分程で到着。駅の屋根のある入口部分に毛布にくるまって何人もの人が寝ていた。駅には改札などなく誰でもプラットホームに入ることができる。男に誘導されるままに列車の席に着いた。この男はもちろん日本語を話さない。そればかりか、何も説明をしない。俺を席に座らせたまま帰ろうとするので「アグラでは誰が待っているのか」聞いた。すると「自分が待つ」という。えっ?この男もアグラに何らかの手段で行くのかと一瞬思ったが、どうも、in agraの部分を聞きとって貰えなかったようで、「帰りのデリー駅で自分が迎える」の意味と知るまでややしばらく時間がかかった。

自分で予約した列車なら、どこで降りてそれからどうするかなど当然事前調査をするが、これはあくまでもツアーなので、一切事前調査はしていなかった。その中で列車に一人置き去りに。アグラ駅は終点なのかどうかさえも分からなかったが、アイテナリーには6時出発、8時6分着となっていたので、その頃に着いた駅で降りれば良いくらいに考えた。幸い、隣には西洋人の旅行客で恐らく同じくタージマハル見学なのだろうからこの人たちが降りるところで降りれば良いと思った。列車は結構スピードを出している。乗り心地は日本の列車と変わらないが減速するときにガクッとなる。そうこうしているうちに、軽食が出た。朝食付きとは聞いていたが、出てきたのはビスケットとジュース。そしてお湯の入ったポット。このお湯はチャイを作るためのもので、紅茶パックのようなものも配られていた。朝食とはこんなものか、大したものではないなと思っていたら、30分ぐらい経ってからまたまた何やら配り始めた。見るとこちらが本物の朝食でパン、ジュース、コロッケのようなものが出た。さっき、甘いものを2杯も飲んだばかりであり、さすがにもういらないと思ったが、もったいないので完食。


途中停車駅の事前アナウンスは全くなし。停まる寸前に到着駅の名前が読み上げられるのみ。7時50分ころに列車は減速をはじめ、徐行運転に入った。こんなに早く着くはずがないのでアグラのひとつ前の駅かと思っていたら、ずっと徐行運転でアグラに着いたのはほぼ予定通りの時刻だった。隣の西洋人も降りたので、恐らく、ここがアグラであろうと思い、下車。念の為、タージマハルはここかと駅員に聞くと「そうだ」と答えるので一安心。それから、さて、どうするか。アイテナリーには「駅に現地ガイドが迎えに来ます」と書いていたが、駅のどこで待つかは書いていない。説明もなく、何と不親切なことか。ここで勘違いしたのは、乗車は席まで案内してくれたので、降車時もどの車両に乗っているかの情報をガイドに伝えてあり、その降車時のプラットホームで当然迎があるものと思っていたことだ。待てど暮らせど誰も来ない。10分ほど待っても来ない。もう待っていてもどうしょうもない、ガイドがいなくとも帰りの列車の切符はあるので自分で適当に見て帰って来れば良いと思いそのまま出口へ出た。するとそこにガイドが待っていた。外で待つなら待つとそう書いておけよな。