
楽しみにして訪れた大阪万博でしたが、結果としては後悔の連続で、心から楽しめたとは言い難いものとなってしまいました。
もちろん、初めてのことばかりで思い通りにいかないのは、ある意味で当然のことかもしれません。
しかし、避けられる後悔は、誰しもがしたいわけではありません。
これから万博会場を訪れる方々が、私と同じ失敗を繰り返さないように――そんな思いを込めて、私自身の反省と後悔をここに記しておきたいと思います。
予約システムの理解不足と操作ミスによる後悔
予約の仕組みやタイミングを誤解したり、アプリの操作ミスをしたことで、希望のパビリオンに入場できなかった。
3日前空き枠先着予約、アクセスが遅れ待機をせざるを得ず後悔
3日前空き枠先着予約はアクセスが集中するので余裕を持って待機すること、1時間ぐらい前が良い
事前予約には、「2か月前予約」「7日前予約」、そして「3日前の空き枠先着予約」があります。後述しますが、私はこの「3日前の空き枠先着予約」も、他の予約と同様に希望するパビリオン5枠の中から抽選で決まるものだと思ってしまっていました。
しかし、これは大きな誤解でした。この3日前予約は抽選ではなく、午前0時から予約の争奪戦が始まる、いわば“早い者勝ち”の方式だったのです。
「どうせ抽選なのだから」と思い込み、まったく焦ることはありませんでした。しかも、午前0時頃はアクセスが集中して混雑するという情報をネットで見ていたにもかかわらず、肝心のアクセス時にはすっかり忘れていたのです。
「5分前くらいにアクセスすれば大丈夫だろう」とたかをくくってアクセスしたところ、当然のように「待合室」で長時間待たされることになりました。このとき初めて、「もっと早くアクセスしておけばよかった」と強く後悔しました。
ちなみに、このチケット予約は「3日前の午前0時以降でなければ操作できない」という仕様になっています。そのため、あまりにも早くアクセスしすぎると、午前0時のタイミングで再読み込み(リロード)を行う必要が出てきます。その際、再接続扱いとなり、再び待たされる恐れもあるのです。
もっとも、実際に接続が切れるのかどうかは試していないので断定はできませんが、このリスクを避けるには、スマートフォンとパソコンの両方から同時にアクセスしておくのが有効だと感じました。
3日前抽選に失敗して後悔
3日前予約は抽選ではなく、空いているパビリオンの先着枠、速やかにサイトアクセスして目的のパビリオンひとつを選択すること。選択と同時に予約完了。
「3日前抽選に失敗」とタイトルにそう書きましたが、実際には「抽選」ではなく、「3日前空き枠の先着順受付」です。この点を勘違いし、2か月前や7日前の抽選と同じ形式だと思い込んでしまいました。
3日前の午前0時ちょうど、パソコンの前にスタンバイし、操作を始めました。実際にアクセスできたのは、前述のとおり待たされたので、午前0時19分ごろ。最初に表示されたページでは、ほとんどのパビリオンが「×」でした。どうせ5つの中から選べるのだろうと思い、最上部に「〇」と表示されていたアラブ首長国連邦館を何気なくクリックしてしまいました。
ところが、次の画面に進んでも他の選択肢は出てこず、表示されたのは「予約完了」の文字。よく見ると、すでにパビリオンの予約が確定していたのです。
「おいおい、このパビリオンって、どんなところなんだ?」と戸惑ったのも束の間、ようやくこの「3日前枠」では一つしか選択できず、選択と同時に予約が確定する仕組みだと理解しました。もし事前にこの仕様を知っていれば、もっと慎重にパビリオンを選んでいたのにと、悔やまれてなりません。
とはいえ、「予約できただけでもラッキーだった」と思う方もいるかもしれません。しかし、アラブ館は夜間であれば待ち時間なしで入れるという情報のとおり、結局、予約を使わずに前日に観覧してしまいました。
午前0時から気合を入れてパソコンに向かったあの努力は、いったい何だったのでしょうか。
2枚のチケットのうち、予約できたのは1枚だけで後悔
・複数枚のチケットのパビリオン予約した場合、必ず、全てのチケットで予約が完了していることを確認しておくこと。
・複数枚の予約を一度で行っていたとしても予約の取り消しは1枚ずつ行わなくてはならない。
朝の万博ダッシュのおかげで、入場から10分後に日本館の予約が取れました。しかし、取れたつもりでいたのですが、実際には2枚あるチケットのうち、1枚分しか予約できていませんでした。なぜ、そんなことが起きたのでしょうか。
スマートフォンのパビリオン予約画面には、当然のように2枚のチケットが表示されており、「全て」にチェックを入れれば両方を予約できる仕組みになっています。この「全て」のチェックを入れ忘れて、1枚分だけにしか入れてなかったという単純なミスではありません。
確かに「全て」にチェックを入れて予約操作を行いました。しかし、ここに落とし穴がありました。予約確認画面には1枚分のチケットしか表示されておらず、私はその下にもう1枚あるものと信じ込み、画面をスクロールせずに操作を進めてしまったのです。
1枚しかチケットが表示されていない場合、そもそも「全て」という選択肢は不要なはずですが、それでもチェックボックスは存在していました。そこにチェックを入れれば、2枚とも選ばれていると誰しも思うでしょう。
では、なぜ2枚表示されるはずのチケットが、1枚しか表示されなかったのでしょうか。
理由は明確です。表示されなかった方のチケットは、すでに別の予約が残っていたため、新たな予約ができない状態だったのです。
実はこの日本館を予約する前に、ポーランド館の予約を取っていました。しかし、当日予約センターで予約ができそうだったため、事前にその予約を取り消しておきました。その際、予約時と同様に、2枚まとめて一括で取り消されるものと思い込んでしまったのです。
しかし、実際には、1枚目しか取り消されておらず、2枚目は有効なままでした。そのため、新たに予約を入れられず、予約画面にも表示されなかったのです。この時点でそれに気づくべきでしたし、両方のチケットの取り消しが完了しているかを確認すべきでした。
日本館の入場直前になってこの事実に気づき、「事情を説明すれば入れてくれるのでは」と淡い期待を抱いて並んでみたものの、QRコードの読み取りであえなくエラー。一応、スタッフにお願いしてみましたが、やはり入場は認められませんでした。
私だけが中に入っても仕方ないと思い、もともと強い希望があって予約したわけでもなかったため、帰ろうとしていたところ、別のシニアの方が大声で抗議している場面に出くわしました。
彼も1枚しか取れなかったようで、「前の人のパソコンのキャッシュが残っていたせいで1枚しか取れなかった」と、理解しがたい理由で怒っていました。
私は、その方に自分のチケットを譲ることができないかスタッフに聞いたところ、譲渡は可能とのことでしたので、その方に閲覧権利を譲りました。
小さなことではありますが、人に良いことをすると気持ちが晴れやかになります。慰め半分の開き直りではありますが、それでも悪くない終わり方だったと思います。
万博予約アプリに不具合?「取り消し中」のまま3時間放置されて取り消しを後悔
基本的にパビリオン予約の取り消しは行わない方が良い。そのためにも、パビリオン選択は十分考えてから行うこと。
万博の予約アプリにおいて、前の予約が残っていたため、1枚分しか新たな予約が取れなかったことは既に述べたとおりです。次の予約をするには前の予約を削除する必要があったため、すぐに取り消し操作を行いました。すると、画面には「予約取り消し中」と表示されました。
確かに予約を取り消したばかりなので、この表示自体は間違っていません。しかし、この「取り消し中」の状態では新たな予約を取ることができない仕様になっています。
すぐに処理が完了するものと思って待ちましたが、5分経っても表示は変わりません。10分経っても同じ状態です。スマートフォン側の不具合かと思い再起動してみましたが、「取り消し中」のままでした。
アプリの画面には「処理に時間がかかる場合があります」との注意書きがありましたが、さすがに30分を過ぎると長すぎると感じました。結局、「取り消し中」の表示が消えたのは、なんと約3時間後のことでした。
その時点では、当日予約が可能な人気パビリオンの枠はすでに埋まっていました。通常、予約データの削除は一瞬で終わる処理のはずです。何らかの確認作業が行われていたのかもしれませんが、3時間も予約が宙に浮いたままというのは、ユーザーにとって不親切極まりない対応だと感じざるを得ませんでした。
ミャクミャクリワードプログラムのパビリオン特別抽選を知らずに後悔
ミャクミャクリワードプログラムい参加してくと特別抽選でパビリオン予約ができる。
万博では、事前予約に「2か月前予約」「7日前予約」「3日前の空き枠先着予約」があります。私はこれがすべてだと思い込んでいました。
ところが、もうひとつ「ミャクミャクリワードプログラムのパビリオン特別抽選プログラム」というものがあったのです。
これは決済アプリをインストールし、ポイントを貯めることで抽選に参加できる仕組みで、当選確率も高めだとネットには書かれていました。
私はその存在をまったく知らず、後になって知り、深く後悔しました。もし参加していれば、もっと人気のパビリオンを見学できたかもしれません。
2か月前抽選に申し込めずに後悔
万博に行く2か月より前に入場予約すること。
本来であれば、万博に行くことを決めた時点で、2か月前抽選には必ず申し込むべきでした。なぜなら、この時点では競争相手が比較的少ないからです。しかし私の場合、「万博に行こう」と決意してから実際に行くまでの期間がわずか1か月しかなかったため、残念ながらこの抽選には参加できませんでした。
おそらく、私のように「2か月も先の予定を待てない」という人は少なくないでしょう。だからこそ、2か月前抽選の時点では全体の応募者数が自然と少なくなると考えられます。やはり、できるだけ早い段階で日程を決め、余裕を持って準備を進めることが重要です。
そう考えていたところ、ふと一つのアイデアが浮かびました。仮にこの2か月前抽選に外れた場合でも、日程を変更すれば、再び「2か月前抽選」に申し込めるのではないかと思い至ったのです。実際、日程の変更は最大3回まで可能とされており、そのうちの1回は予備として残すにしても、2回目までは活用してよいのではないでしょうか。
私のように遠方から訪れる者にとっては、飛行機の予約を済ませた後は日程の変更が難しくなるため、最初の計画段階でこうした抽選戦略を念頭に置くことが肝要です。
当日予約は夕方でも取れると思っていた誤算で後悔
当日のパビリオン予約は夕方入場では絶対に取れない。
当日予約は夕方ごろに空きがあると思い込んでいました。万博会場では、朝一番に訪れた来場者が午後になると帰り始めるため、夜は比較的空いているという話をよく耳にしていたからです。
空いているのだから、当日予約も夕方なら空いているはずだと、私は勝手に思ってしまっていました。
当日予約とは、会場に入場してから10分後にスマートフォンを使って予約できる仕組みです。私も初日に入場後、10分を過ぎた時点でスマートフォンから予約を試みましたが、すべてのパビリオンが「×」となっており、予約できませんでした。本当にすべて埋まっていたのです。
何かの間違いではないかと思い、当日予約センターにも足を運びました。そこでスタッフから「現在、ほとんど予約は取れない状況です」との案内があり、実際にやってみるとやはり全てのパビリオンが予約不可となっていました。
今にして思えば、これも当然のことです。当日予約は入場から10分後に可能になるため、私が入場する前に既に多くの来場者が入場しており、彼らによって予約枠はすでに埋まっていたのです。
つまり、当日予約を確保できるのは、朝早くから来場した人に限られるということです。午後から訪れて「当日予約が取れるかもしれない」と期待するのは、完全に誤った考えです。
繰り返しになりますが、当日予約は朝に入場した者だけが可能なのです。
事前情報の不足と計画不足による後悔
事前に情報を集めず、計画を立てなかったことで、無料Wi-Fiの利用やパビリオンの選択、移動ルートなどで効率的な行動ができなかった。
予約不要という万博のQ&Aを鵜呑みにしてしまい後悔
人気のあるパビリオンは全て予約が必要と思っていた方が良い。
【パビリオン・イベントの予約について】
Q:パビリオンやイベントには、事前に予約しなければ入場できないのでしょうか?
A:事前予約がなくてもご観覧いただけます。特定のパビリオンやイベントを確実にご覧になりたい方には事前のご予約をおすすめいたしますが、予約枠は全体の一部に限られております。特定のイベントを除き、当日枠も十分にご用意しています。会場内の案内所では、来場後の観覧登録(予約)のサポートも行う予定です。また、予約なしで入場できるパビリオンやイベントも多数ございます。
私は「パビリオン予約」に関する情報をインターネットで何度も検索する中で、このQ&Aを繰り返し目にしました。万博事務局が積極的に広報しているのかもしれません。素直な私は、「なるほど、事前予約をしなくても十分楽しめるのだな」と受け取り、予約にはそれほどこだわらずにいました。
しかし、このQ&Aをそのまま信じてしまうのは非常に危険です。人気の高いパビリオンには、当然ながら多くの来場希望者が集中します。需要が供給を大きく上回る場合、観覧は激しい競争となり、実質的に「事前予約」もしくは「先着順」でしか入場できないと考えるべきです。これらの施設を確実に観覧したいのであれば、事前に予約をするか、かなり早い時間から列に並ぶ必要があります。
一方で、それほど人気のないパビリオンであれば、予約なしでも比較的スムーズに入場できる可能性はあります。ただし、会場全体の混雑が進めば、それらでさえ長蛇の列ができることになります。
「多くのパビリオン・イベントに当日枠がある」という説明は、「並ばずに入れる」という意味ではありません。あくまでも「当日入場枠が用意されている」というだけで、観覧希望者が殺到すれば当然、長時間並ぶことになります。
したがって、可能な限り事前予約が可能なパビリオンについては、あらかじめ予約しておくべきです。そのために、万博では「2か月前抽選」「7日前抽選」「当日先着枠」といった複数の予約制度が設けられています。
それにもかかわらず、Q&Aの冒頭で「事前予約がなくてもご観覧いただけます」と記されているのは、不親切で誤解を招く表現です。正確には、「事前予約がなくてもご観覧いただけるパビリオンやイベントも多くあります。ただし、それらをご覧になるには、長時間並ばなければならない可能性があります。スムーズな観覧のためには、希望するパビリオンやイベントが予約対象となっている場合は、できるだけ予約されることをおすすめします」というのが、より正確で誠実な回答ではないでしょうか。
前もって行くパビリオンを決めていなかったため後悔
・前もって行くパビリオンを決めておかないと効果的な予約、効率的な回り方ができない。
・見ごたえがあるのは日本のパビリオン。
前述のとおり、パビリオンは特に予約しなくても万博は十分楽しめると考えていたため、パビリオンについてはあまり深く考えずにいました。
万博とは世界各国の文化や特色を楽しむ場なので色んな国のパビリオンを見れればそれで良いと思っていたのです。
そして、抽選でギリギリ間に合った7日前抽選時でも、どのパビリオンに行こうかと悩みながらも、結局は適当に選んでしまいました。
しかし、万博が近づくにつれ、テレビなどで各国のパビリオンの内容が紹介されるようになると、果たして本当にどのパビリオンも同じようなものなのかと疑念を抱くようになりました。
違和感を覚えたのは、さらに3日前先着予約時です。0時に皆が慌ててアクセスし、待機室で待たされたときでした。その時点で、何か特別なパビリオンがあり、皆が集中しているのではないかと、ようやく気がつきました。
冷静に考えてみると、開催国でない国のパビリオンはその国の規模に応じて費用負担があります。しかし、他国のイベントにそんなに大きな費用をかけるとは思えません。一方、日本のパビリオンはどうでしょうか。国力を誇示する場として、大規模な展示がされるのは当然のことです。企業パビリオンも同様で、企業の名を広めるために、規模や内容に力を入れることは間違いありません。
結局、予算が多く投じられているパビリオンほど、大規模で趣向を凝らしたものになるのは確かです。つまり、日本のパビリオンは他国のものよりも見ごたえがあると言えるでしょう。
ここで言いたいのは、日本のパビリオンを重点的に見ておくべきだということです。事前にテレビで紹介されていた内容を振り返ると、私が見た限りでは、すべて日本のパビリオンでした。例えば、大阪ヘルスケアのリボーン体験やIPS細胞など、すべて日本の技術や取り組みが紹介されていたのです。
このように考えると、「どのパビリオンでも楽しめる」というのは嘘だと言わざるを得ません。それなりには楽しめても、満足のいくものにはならない可能性が高いのです。
したがって、事前にどのパビリオンを訪れるか、予約はどうするかを十分に考え、計画的に行動することが重要だと感じました。
万博会場の無料Wi-Fi、利用せずに後悔
万博会場には無料Wi-Fiが飛んでいる。事前設定で入場とともに使用可能
私のスマートフォンは楽天モバイルを利用しています。料金プランは、月々3ギガバイトまで980円というものです。そのため、毎月の通信量には注意を払いながら使用しています。
万博会場でも同様でした。しかし、会場内では無料のWi-Fiサービスが提供されており、しかも事前に設定しておけば、現地での接続設定は不要で簡単に利用できる仕組みでした。
このことを私は会場を訪れた後に知りました。事前に把握していれば、通信量を気にすることなく、待ち時間にYouTubeを視聴するなどして有意義に過ごせたのにと、悔やんでいます。
無計画に歩いてしまい後悔
万博では長距離を歩くことになる。無計画に歩くと何も見ないうちに足が棒になる。
前回、初日に歩きすぎたため、2日目は途中で退場することになったと書きました。
万博会場では、非常に多くの距離を歩くことになります。1日2万歩から2万5千歩ほど歩くのが平均的だそうです。
日常生活では、これほど長距離を一度に歩く機会はほとんどありません。そのため、足が悲鳴を上げてしまうのも無理はありません。
そうならないためには、計画的に歩くことが大切です。事前に、どのパビリオンを訪れるのか、どのあたりをどの順序で回るのか、大まかでもよいのでルートを決めておくべきでした。
私は、結局、同じ場所を何度もぐるぐる回ってしまい、非常に非効率な歩き方をしてしまいました。東口から水上ショー付近を中心に巡り、北側や西側にはまったく足を運びませんでした。
その結果、見たかったパビリオンには行けず、足だけが疲弊してしまいました。
オフィシャルグッズストアを間違えて後悔
・オフィシャルグッズストアは会場内に4か所。事前に場所を確認しておくべき。
・会場外でも新大阪、梅田等7か所にあるので会場内で買わなくとも良い。
妻が「お土産を買いたい」と言い出しました。私はお土産のことなどまったく念頭にありませんでした。
こういうときこそアプリの出番だと思い、アプリでストアを検索してみたところ、確かに、多くのストアが表示されました。
その中で一番近い場所に行ってみたところ、そこはアパレルショップで、お土産品がある雰囲気ではありませんでした。
妻がその場で検索したところ、西口にあるとのこと。現在地は東口付近だったため、そこから延々と西口まで歩き、ようやくたどり着きました。
ところが、そこも入場待ちの列ができていました。後になって分かったことですが、東口の少し北側にも、もっと近いオフィシャルショップがあったのです。
さらに言えば、オフィシャルショップは会場外にもあります。新大阪や梅田などでも購入できたようです。
そして、万博公式アプリで「ショップ」と検索すると、土産物店に限らず、あらゆる物販店が表示されます。そのため、ミャクミャク人形やお菓子などのお土産品を扱う店を見つけにくいのです。
事前に公式ショップの場所や品ぞろえを確認しておくべきでした。ここでも数千歩は余計に歩いたと思います。
時間と体力の管理失敗による後悔
初日の疲労を引きずったり、夜間の空き時間を活用できなかったことで、効率的に見学できなかった。
連日で万博に行ってしまい後悔
足に自信がなければ連日の万博では足が悲鳴を上げること必至。連日では行かない方が良い。
札幌から飛行機で向かうため、初日は移動のみに充てるつもりで午後の便を予約しました。午前便に比べて比較的リーズナブルな価格だったからです。予約した便は午後2時発で、関西空港には午後4時20分着。宿には6時頃に到着し、食事をすれば、ゆったりと1日を終えられる、ちょうどよい時間帯でした。
しかし、飛行機を予約した後、何を思ったのか、「せっかく札幌から行くのだから、できるだけ多くの万博パビリオンを回りたい」と考えてしまいました。「午後4時20分に関西空港に到着すれば、6時頃には会場に着くはず。閉場まで4時間あるので、大阪に着いたその日も十分見学できるのではないか」と思ったのです。
不運にも、関西空港には予定どおり到着してしまいました。すぐにターミナル1行きのバスに乗り、JRを利用して、予定どおり午後6時すぎに万博会場に着くことができました。
ところが、会場を1時間ほど歩いたところで、異変に気づきました。足が痛いのです。新千歳空港内をぐるぐる歩き、関西空港でも歩き回り、さらに格安航空会社(LCC)の搭乗口や到着口も遠いため、かなりの距離を移動していたのです。
その疲労が限界に達し、万博をゆっくり見て回る余裕はありませんでした。結局、午後9時過ぎには退場しました。
翌日も朝から万博を見学しましたが、前日の疲労が抜けておらず、足の痛みはさらに悪化。午後の早い時間に宿へ戻らざるを得ませんでした。
今になって考えれば、初日は無理をせず休養に充て、翌日にじっくり1日かけて見て回った方が、はるかに多くのパビリオンを回れたと後悔しています。
ちなみに、万博会場を1日かけて回ると、歩数は2万〜2万5千歩程度になるそうです。確かに、それくらいであれば通常は歩ける距離です。しかし、これが2日連続となると話は別です。
私の場合、初日に2万歩、翌日も2万歩と歩いたことで、足は完全に限界に達していました。遠方から訪れるからといって、「せっかくだから」と欲張って連日で回ろうなどとは、絶対に考えるべきではないことを実感しました。
アオと夜の虹のパレードを見てしまい後悔
・アオと夜の虹のパレードを見るのなら必ずイベント予約をすること。遠くからでは全然見れない。
・アオと夜の虹のパレードを見ないなら、この時間にパビリオンに並んでおくこと。
午後7時30分から始まるイベント「アオと夜の虹のパレード」(以下、水上ショー)が上演されていたため、つい立ち止まって見てしまいました。しかし、「見られて良かった」という話ではありません。
水上ショーは遠くからはよく見えず、近くへ行けばもっと見えるのではないかと思って移動してみましたが、そこは予約席エリアで立ち入りができませんでした。しかも観覧場所はやや高い位置に設けられており、近づくほど視界が遮られ、かえって何も見えなくなってしまいました。
「少し離れた場所からでも十分楽しめる」といったネット上の書き込みも目にしていたのですが、私には到底そうは思えませんでした。感じ方の違いかもしれませんが、遠方からショーの一部をかろうじて眺めるだけでは、まったく楽しめなかったというのが正直なところです。
実は、水上ショーの時間帯は多くの来場者がそちらに集中するため、パビリオンの入場待ちが緩和される“狙い目”の時間帯であることを後になって知りました。
確かに、水上ショー終了後の人の流れを見ると、いかに多くの人がこの水上ショーに集まっていたかがよく分かります。その様子を目の当たりにして、あの時間を水上ショーの見物に費やすのではなく、昼間は混雑していたパビリオンの列に並んでおけばよかったと、深く後悔しました。
夜間で空いていたのにパビリオンに並ばずに後悔
夜間は昼間に比べて比較的空くので、パイリオンの列も短めになる。どうせ並ぶなら昼間より夜間の方が短い待ち時間で入れる。
前述のとおり、夜の部では当日予約ができませんでした。そのため、何を見るかを現地で判断することになりました。
初めて訪れた万博ですから、何を見ても新鮮で目を引かれました。とりあえず会場内を歩いて回りましたが、夜で暗く、パビリオンがよく見えない場面もありました。
行き当たりばったりで、空いているパビリオンに入っては、何となく時間を過ごしていました。
振り返ってみると、夜間は来場者が明らかに少なかったように思います。昼間には長蛇の列ができていた人気パビリオンも、比較的すいていたのではないでしょうか。
そう考えると、この時間帯にこそ、そうした人気パビリオンに並んで入るべきでした。適当に空いているところで済ませてしまったことを、今では少し後悔しています。
周回バスに乗らずに後悔
足休めのためにもバスには乗った方が良い。
万博会場内には、大屋根リングの下をぐるりと巡るバスがあります。1回400円、1日券は1000円です。私はこれに乗ろうと思っていたのですが、発着場所が分かりませんでした。
探そうと思えば探せたはずですが、すでに足が棒のようになっており、そこまでの気力が湧きませんでした。結局、乗車をあきらめてしまったのです。
バスを利用してゆったり移動していれば、歩く距離も減らせたはずだと後悔しました。
もっと事前に調べておくべきでした。
その他の失敗による後悔
大容量のバッテリーを持って行ってしまい後悔
自分がどの程度スマホを使うか考えたうえで必要最低限のモバイルバッテリーを持って行くこと。
モバイルバッテリーを持って行かなかったから失敗した、という話ではありません。その逆です。
多くの万博関係案内サイトには「スマートフォンは必須アイテム。一日中使うことになるので、モバイルバッテリーを持参すべき」と書かれています。私もその言葉を真に受けて、モバイルバッテリーを携帯しました。
私が所有しているのは、大容量タイプと小型タイプの2種類。その中から、「万博ではたくさんスマホを使うだろう」と判断し、大容量タイプを選びました。しかし実際には、一度も充電する必要はありませんでした。
普段は過充電を懸念して80%程度の充電で止めていたのですが、この日は100%充電を行ったところ、宿に帰ってからでも25%ほどが残っていたのです。
持って行った大容量タイプバッテリーの重さは約500グラム。数値上はそれほど重くないように思えますが、会場を一日中歩き回るとなると、この重量がじわじわと体にこたえます。
もちろん、まったくバッテリーを持参しないのは避けるべきですが、必要なのは「最小限」で十分だったのです。
では実際、万博会場でスマートフォンは入場者にどの程度使われているのでしょうか。私の観察では、歩きながらスマホを操作している人はほとんど見かけませんでした。もちろん、必要な場面では使っているのでしょうが、少なくとも“スマホ片手に移動”という光景は皆無でした。
私自身も、スマホを使ったのは、アプリで会場内の地図を確認したり、当日枠の申し込みをした程度です。初日は当日券で入場したため、スマホとの連携もなく、まったく使う機会はありませんでした。
スマートフォンが「必須」とされるのは、事前抽選や先着枠、当日枠の申込みを行う場合に限られます。事前に抽選手続きを済ませている人や、当日券で並ぶつもりの人にとっては、印刷したバーコードがあれば十分であり、必ずしもスマートフォンを頻繁に使う必要はありません。
こうした経験から言えるのは、「万が一のために」と荷物を重くするのではなく、「本当に必要なものは何か」を見極めることの大切さです。モバイルバッテリーに関しては、小型で軽量なものを選ぶだけでも、快適さは大きく変わってくると実感しました。
足の爪を切らずに後悔
爪はきちんと切っていくこと。
万博では、日常では考えられないほど長距離を歩きます。その結果、どのようなトラブルが起こるか、事前には予測しにくいものです。
靴は履き慣れたものを選ぶのが常識ですが、私はそれだけで足元の準備は万全だと思い込んでいました。しかし、まさか足の爪が原因で痛みが出るとは思ってもみませんでした。
初日の2万歩は問題ありませんでしたが、異変は2日目に起こりました。左足の親指が少し痛むと思い確認したところ、指の付け根が赤く腫れていたのです。爪が伸びていたため、靴の内側にひっかかり、歩くたびに爪が靴底に押し付けられ、爪の裏が血豆のようになってしまいました。
長距離を歩くときは、手の爪だけでなく、足の爪もきちんと整えておくべきでした。今回の経験で、それを痛感しました。