表題のとおり、アンテナ業者が来てアンテナを交換して行った。実は、我が家のアンテナは今日まで昔のアナログ用のVHFアンテナだったのだ。
それを今まで使っていた。確かにきちんと映るなら、別にこのVHFアンテナをずっと使っていても問題なかったのだが、最近映らなくなってきたから交換した。
こう書くと単純にアンテナを交換しただけに聞こえるが交換するまでの道のりは長かった。
地デジになった10年前は正常に映っていたのだが、築30年以上経っており、新築時のアンテナである。1本2本とアンテナのエレメントが消えて行った。風か何かで折れてどこかに行ってしまったのだろう。このため、最近と言っても5年くらい前からだが映りがだんだん悪くなった。
映りが悪くなったと言っても全く映らなくなったわけではない。全く映らないのならその時点ですぐに交換していたのだろうが、ひとつのチャンネルだけ冬場に見れないときが多くなるという中途半端な調子の悪さなのである。それも、見れなくなるなら良いが配線を適当に移動させると再び映るようになるという摩訶不思議な状態だった。
夏場は何ともないので、そのままにしておいたら、冬場になり、映りが悪くなるという繰り返しでここ5年ぐらいが経過していた。
蚤野はアンテナを交換するぐらいは何ともないと思っていたので、夏場に交換しようしようと思っているうちに冬場になり雪で屋根に上れなくなるのでそのまま放置していた。
そして2年前の話になるのだが、どうせ冬場になると映らなくなるので夏場のうちにちにやっておこうと思い、交換しようと購入した地デジアンテナを持ち、屋根に上ろうとして驚いた。
屋根には垂直の梯子が付いているのだが、どうしたことが上れない。一歩その梯子に足をかけた途端、上れないということに気が付いた。上れる気がしないというのが正確な言い方だろうか。
蚤野は昔アマチュア無線をやっていたことがある。中学生から高校生ぐらいのときだが、子供たちの間で無線は流行っていた。無線のアンテナは当然、屋根の上に付けなければならないので、当時は無線仲間が互いに協力して付けていた。
蚤野も随分とアンテナを建てたもので、3階建てぐらいの家屋なら垂直梯子を上ることなんかは朝飯前だった。
だから、蚤野の家のアンテナぐらいならいつでも交換できると思っていたのだ。ところがそうではなかった。
垂直の梯子が上れないのだ。年のせいで筋力が弱くなったうえに、高所に慣れていないので恐怖感が襲ってきたのだ。一歩として上ることができなかった。
たまたま、屋根のトタンの張り替えをすることにしていたので、張り替え業者にアンテナを一緒に交換してもらうように話して了解を得た。しかし、工事が終了しても交換する様子が一切なかった。
交換してもらえないのかと聞くと、適当に笑って誤魔化されてしまった。揉めても良かったのだが、たかがアンテナごときでと思い、こちらも愛想笑いをしてそのまま終わってしまった。
その後、2年ほど騙しだまし見ていたが、いよいよ映らなくなってきた。エレメントがまた少なくなったのだ。
仕方ないので業者に頼むこととして、先ほど終了したという話なのだ。
費用は工事費のみで16500円。まあ、そんなものなのだろう。