退職後は地獄が待っていた話

今年の3月で退職しました。退職後は悠々自適です。再任用をあと4年残しての退職ですので、まだまだ働くことはできたのですが退職しました。なぜ退職したかと言いますと、持病の糖尿病の数値が悪く、減量をしなくてはならなかったのですが、働いている最中にはなかなか減量ができないこと、また、再任用なので階位が下がり、今までのプライドがずたずたになったことによります。これは、私の考え方が悪いせいと思うのですが。

 この辺の大変なことはこちらに書きました。

退職後は再任用しない方が良いという趣旨です。この考えのもとに退職して、結局は地獄が待っていましたので、こちらの言うことはちょっと話が違うということになりますので、若干補足いたしました。

 退職することには相当迷いました。やはり40年間も勤め上げた会社なのですから。後4年間は働くことができるのにその恩恵をみすみす台無しにすることになるし、第一、年金がまだ出る年齢には程遠いので貯金を切り崩しての生活になってしまうからです。

 しかし、残念ながら勤め上げることはできませんでした。

 実は、退職後にやりたいことがありました。それは、MM2Hを持っているのでマレーシアに行くことや、英語の勉強にフィリピンに行くことです。

退職申し出時期にはすでにコロナはあったのですが、皆が思っていたように、ここまでひどくなるとは思っていませんでした。ですから、退職後はすぐに海外へ行けると思っていました。

 ところが残念ながら現状はご承知のとおりです。結局、どこにも行くことができなくなってしまいました。

 どこにも行けなくとも、私にはできることがあると思っていました。それは、パソコンのプログラム作成です。パソコン上のソフトなら相応のプログラムを作成することができます。エクセル、ワードもお手のものです。また、行政書士の資格を持っているのでこの資格で開業をすることもできます。

 ところが、私はこれらの技量を活かすことができません。というのも、何もする気がなくなり、何も手につかなくなったからです。

 うつ病と思います。

退職後1週間ぐらいは、今までの仕事の疲れもあったためか、朝もぐっすりで、開放感に満ち溢れていました。ところが、1週間を過ぎたあたりから、少々変な感じなのです。それは。暇だということ。何もやることがないので1日が長く、辛くなったのです。

 趣味をやればよいのではないかと思われるかも知れませんが、趣味とは忙しいときに暇を見つけてやるから楽しいのです。ずっとやり続けていて構わないとなれば楽しくありません。

 旅行、読書、映画鑑賞、音楽鑑賞、英会話、パソコンなど趣味らしいものはあります。ところがどれも面倒くさくなったのです。唯一したいと思う旅行は行くことができません。

 朝、目が覚めた瞬間が一番憂鬱なのです。今日1日何をして過ごそうかと思うと、憂鬱でたまらなくなるのです。

そして、考えることは、なぜ辞めてしまったのか、まだまだ働けば良かったのではないかということです。その考えが一日中頭から離れなくなるのです。これは地獄です。四六時中、後悔しているのです。気が晴れるはずがありません。今こうして書いているのも、頭から離れない繰り返しをブログに発散してみようという考えからです。

 何か嫌なことがあるのであれば話は簡単です。その嫌なことを避ければ良いのですから。ところが、その嫌なことが暇だということなら避けようがありません。

 仕事をすれば良いのではないかと言われるかも知れませんが、そうです、仕事は探しました。でも、ありませんでした。この求職については別項で話したいと思います。

 ボランティアでもすれば良いのではないかと言われるかも知れませんが、ボランティアも探しました。でも、皆、コロナで活動停止です。

 四六時中、苦しい思いをするとどうなるか。そうです。頭がパーになります。前頭葉の部分が異常に興奮してきます。興奮すると、目が、らんらんとなります。おかしい人になるのです。そして、夜寝れなくなりました。

 寝つきはすごく良いです。でも1時間で目が覚めます。それ以降、眠れません。まんじりとしない夜を過ごして朝になります。でも日中も眠くなりません。毎日毎日1時間の睡眠です。日中眠くならないなら良いのではないかと思われるかも知れませんが、違います。眠くはないのですが、体が苦しいのです。体が悲鳴を上げるのです。

 ただ、おかげさまでそうした状況は1か月ほどで収まりました。それは頭がもっともっとパーになったからです。頭がパーになるとは何も考えることができない頭になるということで、きっと脳の防御作用のひとつではないかと勝手に思っているのですが、思考力がなくなるので変なことも考えないで済むというもののようです。

 なので、前頭葉の興奮は抑えられて眠れるようになりました。

 次に、一日中誰とも会わなければ話す人もいません。人は社会的動物と言います。孤独で誰とも話をしなければ、人恋しくなります。誰かれなく話をしたくなります。でも話相手がいません。

 先日職安の雇用保険説明会に行ってきました。久しぶりに見る他人様です。申請書を出すときの担当者との会話すら新鮮に感じました。

また、床屋にも行ってきました。普段は絶対自分から話さず、話しかけられるのも面倒と思っていたのですが、自分から「コロナで最近はお客も減ったんじゃないですか」などと言っている自分自身に驚きました。よほど、人に飢えていたのだと思います。

 仕事を辞めることは社会との接点がなくなるということなのです。

 今は兎も角、日中何かをしていたいという思いです。