HSBC銀行

MM2H本申請のためにはマレーシアで定期預金を作成しなくてはならないが、預金作成については大変困難だというような情報がある。例えば、私のブログで次のようなコメントがあったり、ハーリーさんのブログで作成まで何日もかかったというようなこともある。

・銀行口座
MM2Hの仮承認だけではダメで、マレーシアの住所(ホテルではダメ)がないと口座を開設できない銀行が増えてきました。複数回ればなんとかなるかもしれませんが、業者を使って住所を借りることになる可能性も覚悟をしておいた方がいいと思います。

業者に依頼していれば、預金作成はスムーズだろう。マレーシアの住所が必要としても業者の方で用意してくれるだろうし、提携している銀行があれば尚更簡単に作ることができる。しかし、私は、全くの個人申請。ただでさえ、言葉の問題で意思疎通が困難なのに、果たして預金を作ることができるかという一抹の不安はあった。

口座を開設してから、親兄弟等に日本から送金してもらい本申請時に一度で全てを済ますという方法もあるが、私は、セオリーどおり、預金を作成してから一旦日本に戻り、送金をするという2回マレーシアに行くということにした。

その前に、どこの銀行に口座を作るかということである。結果的に何日もかかってしまったら、滞在中に口座開設ができないことになってしまうので、1日で済むのかどうか、事前にいくつかの銀行に問い合わせメールを送ってみた。

CIMB,MAYBANK,HSBC銀行に問い合わせてみたのだが、その結果、前2行はどのような書類が必要かという一般的な内容のリプライしかなかった。しかし、HSBC銀行は、わざわざ電話をかけて来たうえで、私が留守だったために、後でメールで連絡が来るといった親切な内容だったのでHSBC銀行にすることとした。結果はこれで大正解だったと思う。ただ、HSBC銀行は金利面では最低の部類なのだが、金利よりも口座開設のしやすさを優先した。口座開設ができなくては元も子もないからだ。

作成して思うことはHSBC銀行での口座開設はそんなにハードではなかったということだ。

HSBC銀行で預金を作った

先ずは銀行の場所だが、次のマップのとおり。

HSBC銀行での口座開設は前提としてプレミア口座となるのでRM20万が最低預金額となる。本来RM15万で良いのだが、専任の担当者を付けるという前提での開設となるのでプレミア口座以外は開設できないようだ。

事前にメールでアポを取っておき6月24日朝一番でHSBC銀行に行った。HSBC銀行のビルは3棟ほど並んでおり、プレミア口座に関しては1棟まるまる専用のビルだ。

受付のガードマンに聞くと2階を案内される。2階のソファで少し待つとメールで連絡をしていた担当者が来た。25歳ぐらいの中国系の男だ。さっそく専用のブースに案内される。

担当者とのやりとり

必要な書類は、パスポート、仮承認レター、国際免許証。
言われるままに、沢山の書類に住所、名前、生年月日、パスポートナンバーを書いた。めくら判ならぬ、めくらサインだ。借用証書なんかが紛れ込んでいても全く分からない。一抹の不安はあるものの、言われるままに書いて行った。

納税はマレーシアで行うのか、日本かと聞かれた。確かに利息は雑収入となるが、マレーシアで納税する予定はないので日本と答えておいた。

NameCardは持ってないかと聞かれた。事前に言われていないので、持っていないと答えたら、勤務先を教えてくれとのこと。現在の勤務先を住所を含めて英語表記で書くと、担当者はネットで調べ始めたが該当はない。結局、親会社しかヒットしなかったので、この会社にして良いかとのこと。全然構わないと答えておいた。

この勤務先の必要性の有無は全く不明。もしも無職だったらどうなっていたのだろうか。

NameCardは持って行っていないが、持って行っていたとしても当然日本語表記なので意味をなさなかっただろう。

taxnumberも聞かれた。もちろん、マイナンバーカードなんて持参していないので、その場で妻に電話をかけて記入した。ただ、ここで言うtaxnumberが何を指すものかは分からない。だからマイナンバーで良いかどうかなんて分からないが、きっと何か書いていれば良いのだろうと思った次第。いずれにして問題なく口座は作成できた。

他にやり取りはいくつかあったと思うが忘れた。分からない部分はスマホの翻訳機能によりクリアしようとしたが、結局、スマホの翻訳機は意味をなさなかった。担当者の英語がマレー訛りなので、翻訳機が正しく翻訳してくれなかった。

その担当者の手続きが終了すると次は別の担当者のブースに案内された。40歳ぐらいの太ったインド人女性。なかなか手ごわそうな雰囲気だ。ここではクレジットカードの限度額の設定で限度額金額の選択をするようにとのこと。

これが終わると、別ブースの担当者の所へ。ここでは、口座の初期PIN番号の書類が渡された。これを持って、再び元のインド人女性の許へ。キャッシュカードを渡され、初期PIN番号からオリジナルの番号に変更。後で1階のATMで初期化をするようにとのこと。初期化は帰るときに行ったがキャッシュカードをATMに入れて簡単な操作だけでOK。

英語でのやりとりは結構プレッシャーだったが、何とか作成ができた。

 

インターネットバンキングの設定

日本から送金をすることになるが、日本からの送金が確実に届いているかどうか。送金の都度確認をしたい。送金の都度と行ったのはトランスファーワイズでの送金を予定しているので、何回にも分けて送金をするからだ。トランスファーワイズを使わないとしても送金が上手くいったかどうかは確認しなくてはならない。そのために、日本からネットで残高が確認できるようにしておかなくてはならない。

なので、自分のノートパソコンを持ち込み、このインド人女性から操作を教わった。

まず、インターネットバンキングが使えるようにこの担当者のパソコンで操作。どこかに電話をかけてその電話の指示どおりに担当者は進めていく。パスワード1、パスワード2を決めること、次に、秘密の質問、回答の設定。途中、SMSでの確認を要したが、私のスマホはローミングしているので問題なく着信。

これらの設定が済むことで初めてインターネットバンキングを使うことができる。トークンも渡され、トークンの使い方も教わった。

担当者のパソコンで上手く行くことを確認してから私のパソコン上での操作。Wi-fi用の時限パスワードをもらい、ネットに接続。まあ、銀行に顧客用のwi-fiがないことも想定してスマホでテザリングができるようにしておいたが不要だった。

操作は簡単だ。自分の名前を入力後、パスワードにトークンを使うか、文字列入力かを選択。トークンを使う場合はパスワード1とトークン上のパスワードを入力。文字列入力の場合はトークンに変ってパスワード2を入力。これができるのも面倒な初期設定が終わっているからだ。

これでネットバンキングにアクセスできる。口座開設時に普通はいくらかのお金を入金しなければならないと思っていたが、このHSBCプレミアムではその必要がなく、開設当初は残高が0となっている。

何れにしてもこれで開設ができたので、一安心。すぐにATMで入出金を行いその都度ネットで確認したが問題なく表示されていた。ちなみに、マレーシアのATMは入金と出金それぞれ専用のATMで操作をする。

このキャッシュカードは日本の郵便局で使うことができる。帰国後使ってみたが問題なく引きおろすことができた。1年間出し入れがないと口座は凍結されるらしいが、この方法で出金をすることで凍結は回避できる。

このように銀行員からインターネットバンキングの操作方法を直接教えてもらうのは絶対にお勧めだ。もしもこれらを自分で日本でやるとすると多大な苦労を強いられることになるのは間違いない。初期設定を全て任すことができたので、本当に楽チンのひとこと。

まとめ

HSBC銀行口座開設に用意するもの

・パスポート
・仮承認レター
・国際免許証
・マイナンバーカードか通知書
・仕事をしている人は会社名、会社住所、役職を英語で記入できるようにしておくこと。

 

今回の口座開設で思ったことだが、HSBC銀行でのプレミア口座は事前に作れるという情報もあるので、バイタリティがある人なら、1度の渡航でビザを取得できるかも知れない。でも、口座は作れたとしてもネットバンキングでの設定や送金等々を考えた場合、実際に面前で色々と教えてもらい、2回渡航するのが正解ではないかと改めて思った。

まあ、実際に定期預金さえ作って入金を済ませることができるなら、その口座作成の手間はなくなるので、1度の渡航でもOKかも知れないが、私にはそこまでのバイタリティはない。

マレーシアでの事務手続きがザルだということは周知のことだが、少なくともHSBC銀行のプレミア口座の担当者についてはそういったことはない。日本人的感覚での仕事の進め方なので安心だ。