⑥実際に生活保護を受けた話、その一部始終【自立も近い】

これは私の知人が生活保護を受けたときの一部始終です。

詳細が分かるように若干のフィクションを加え、物語形式にしてみました。

今回は、努力の甲斐があって自立も近くなった話です。

通院状況

通院を始めてか半年が経つ。薬は最初効きを感じなかったが、2週間ほど経つと、何となく聞いている感じがしてきた。

先ず、前頭葉の部分が活性化してきた感じがする。そして、気分が軽くなって来るのが分かる。

通院後、ケースワーカーから求職するようには言われなくなった。替わって、きちんと通院して早く病気を治すように言われている。

病人という自覚はなかったが、投薬を受けると元気になるところを見るとやはり病気だったのだろうと思う。

通院をして本当に良かった。

仕事が見つかった

医者に相談して軽い仕事から始めてみたらどうかというアドバイスを得た。

何がなんでも正社員というプレッシャーから解放されたら、あれほど気が重かった面接も何でもなくなった。

と同時にアルバイトが見つかった。

残念ながら事務仕事ではないが、簡単な倉庫整理である。先ずは、こうした仕事で慣れてから色々な仕事を探して行くことにする。

まだ49歳。平均年齢まであと40年もある。そう考えると、人生これからという気がしてきた。

生活保護はまだ受けているが自立する日も近い。

生活保護の感想

生活保護を受けてから1年が経つ。

あれほど嫌だった生活保護ではあるが、受けてみると制度の価値、秀逸さが見えてくる。

日本の治安が維持されているのもこの制度のためと言って過言ではないだろう。

正直、食い詰めたときは、安直な考えもあった。隣の人が食べているパンを自分の口に持ってくるだけで腹は膨れるのだ。

そうならにための最終手段と考えると、自分のためでもあり、他の人のためでもある制度であることは実感している。

本当に困ったときの生活保護と思う。安易に受けるべきではない。自身の努力でどうしようもなくなったときに初めて受けるべきものと思っている。

なぜなら、通常、何かを享受するためには努力が必要であるが、不思議と生活保護は努力をすると該当しなくなる制度なのだ。

水が上から下へ流れるように、努力をせずに、流れに身を任せると受けることができるようになるという普通と逆の制度だ。

だからこそ、制度を正しく活用する義務が受給者には求められるものと思う。

解説

飲野さん自立できそうで良かったですね。制度については飲野さんの言うとおりです。昨今、不正受給も多くあるとのことですので、制度の適切な運用は求められるところです。