エアアジアが来年2021年のタイ行セールを始めた。往復25,900円だが、この時期、買って良いと思う理由。

コロナ禍で海外旅行ができなってから、しばらく経つ。簡単に海外旅行に行くことができなかった半世紀以上も前に戻ったようで、誰もが海外旅行にあこがれを持つ昨今ではないだろうか。

そんななかエアアジアが来年2021年のタイ行セールを始めた。LCCニュースで速報している。飛行機業界は運休が続く中、久々の明るいニュースだ。往復25,900円。買って良いのか悪いのか。なぜ、この時期のプロモーションなのだろうか。

 エアアジアは現在日本からの海外路線は全面運休している。しかし、予約サイトで見ると、年内は全て予約不可となっているものの、2021年1月以降は予約が可能となっている。だから、チケットの購入自体は可能となる。

 ところが、チケットを入手できたからと言って、タイへ行けるとは限らない。なぜかというと、現在、①タイでは入国制限をしている、②日本での帰国時制限がある、③そもそもエアアジアはチケットを売るだけ売っても実際に運航するのかは不明だからだ。

 タイの入国制限。出典、外務省海外安全ホームページ

6月29日、政府は以下のとおり外国人の入国制限の一部緩和を発表した(翌30日に正式決定、7月1日から実施。)。国籍を問わず、次の者について入国を許可する(出国前72時間以内に取得した陰性証明書の提示、入国時のPCR検査の受検及び、自己負担で政府指定施設での14日間の自己隔離を行うことが条件。)。①労働許可書所持者及びその配偶者及び子弟、②永住者、③タイ国籍保有者の両親、配偶者及び子弟、④タイ国内で医療サービスを受ける外国人及びその介助者、⑤留学生及びその両親、⑥タイに駐在する外交官、外国政府職員、国際機関職員等及びその両親、配偶者及び子弟。なお、外国人の入国は、タイ政府が許可した臨時便・特別便等への搭乗でのみ可能となる(国際定期商用便の運行は再開しない。)。

日本での帰国時制限 出典、外務省海外安全ホームページ

114日以内に上記1.の上陸拒否対象国に滞在歴のある入国者は、当分の間、PCR検査の実施対象となります。

2)全ての地域からの入国者に対し、当分の間、検疫所長の指定する場所で14日間待機し、国内において公共交通機関を使用しないよう要請しています。

 仮にエアアジアが運航したとしても、タイでの入国制限、帰国時に2週間の自宅等での待機、飛行場から自宅まで、徒歩か家族、知人等の送迎が必要というわけだ。これじゃ、実際には渡航は無理と考えるのが普通だろう。

 それでは、なぜ、この時期にプロモーションを行ったのだろうか。現状では殆ど渡航は無理なのだから、このプロモーションは、来年にはコロナ禍が収まっているという前提なのだ。仮にエアアジアが運航したとしても、と先に、言ったが、実は入国制限、帰国時制限が行われているときにはエアアジアが運航するとは考えられないので、仮に運航という前提は成り立たなくなる。

コロナ禍が収まっているなら、この値段で搭乗することができるという停止条件付プロモーションと考えるべきなのだ。

 それなら、買わない方が良いと考えるのは早計だ。価格的には確かに安いので買っておいて権利を得ておき、運航がないなら返金してもらえば良いのだ。現金での返金ではなく、クレジットアカウントによる返金ではあるが、コロナが収まるといつでもエアアジアを利用できるので、それで構わないだろう。

 コロナが収まるのは、ワクチンの開発にかかっているが、来夏には大丈夫という読みが多い。今回のセールは、搭乗が来年10月までなので、渡航できる可能性は高い。

だから、このプロモーションは多いに「あり」と思っている。