【唖然!!】総務省の新型コロナウイルス相談窓口がまさかのナビダイヤル!!、ワクチン予約で0570高額請求問題発生中にナビダイヤルを回避する方法はあるか?

新型コロナウィルスワクチンの予約が始まったが、予約電話はパンク寸前。予約を取るためには長時間、何度も電話をかけ直さなくてはならなくなっている。このため、予約を取るまでに多額な電話料がかかってくることに批判が続出している。
確かに電話をかけると、かける側が電話料金を負担するのは当然だが、なぜ、批判が続出するのか。

それは、0570、いわゆるナビダイヤルを利用する自治体も多く、通話料が高額になるからだ。

ナビダイヤルの問題点

ナビダイヤルと言えば、聞こえは良いが、単に多額な通話料がかかるという電話回線だ。
ナビダイヤルは高額なうえ、携帯電話の無料通話の対象外となっており、無料でかけているつもりが、いつの間にか高額な通話料となるのだ。

加えて、ナビダイヤルは、相手が出ないときでも待ち受けの状態で通話料がかかるという問題もある。普通、電話は相手が出たときから料金がかかるものだが、ナビダイヤルの場合は、ガイダンスが終了した時点で相手が出ようが出まいが料金がかかる。この点が、固定電話や携帯電話と異なり、不条理なのだ。

例えば仙台市の例


ナビダイヤルは契約によって料金が変わる。仙台市の場合は、こちらの記事にあるとおり、携帯電話でかけると、180秒ごとに99円と固定電話からかける場合と比べて約10倍の料金がかかる。

この仙台市の言い訳が残念でならない。

「市の説明では、通話料無料のフリーダイヤルの場合、電話回線の開設者が料金を負担するため税金を使うことになる。ワクチン接種はあくまでも希望者の任意で、受けない人もいるとみられ、税金を公平に使う観点から通話料負担は難しいと判断し、ナビダイヤルを選択したという。

論理が破綻している言い分けに突っ込みを入れてもどうしようもないが、フリーダイヤルにすれと誰も言っていない。なぜ普通の固定電話にしないかの説明になっていない。仮にサービスを利用しない人がいるから云々と言っても、固定電話の通話料も利用者が負担するのであって、市に負担せよとは言っていない。そもそも、一部の者しか利用しないから行政サービスができないとなれば、果たして全ての人が利用する行政サービスなどはありうるのか。

総務省の態度

この、いつの間にか高額請求されているというナビダイヤル問題は以前から指摘されていた。

記事中にあるとおり、総務省は「基本的には民間の話だ」としつつも「利用者の不満は聞いており、課金の周知が必要だ」と改善の必要性を認める。

しかし、「課金の周知がされていない」ことが問題なのではない。何が問題かというと、高い通話料金のナビダイヤルしか選択肢がないというのが問題なのだ。複数の選択肢があり、利用者が納得してナビダイヤルを利用するなら分かるが、選択肢がないならナビダイヤルを使うしかない。それが問題なのだ。今回のコロナワクチン予約にしても、高齢者はネットが使えないことも多い。そうした人たちの手段は電話しかない。その電話が繋がらずに何度もかけ直さなければならないうえに電話には多額な通話料金がかかるナビダイヤルしかないということが問題なのだ。

その意味で総務省のいう「周知の問題」は的が外れている。「ナビダイヤルとするなら、ともに通常の電話番号も併記するように」と指導するべきなのである。

ところが、それはできないし、しない。なぜなら、自身もナビダイヤルを使っているからだ。

こと、コロナワクチン予約に関しては、国策で接種を奨励しているものである。そうした事情があるのに、アクセスを制限するようなことはやってはならない。今からでも遅くない。総務省は自身を振り返り、ナビダイヤルを撤廃するべきだ。併せて他省庁への指導も行うべきだ。
なお、もしかするとこの指摘により、既にナビダイヤルは廃止されているかも知れない。そうなることを願っているが、もしも廃止されているなら、過去、そのようなことがあったということで、このサイトを見てほしい。

 

0570のナビダイヤルを回避する方法

それでは、ナビダイヤルを回避する方法はあるのだろうか。それは、単純にナビダイヤルに電話をかけないことしかない。まず、ナビダイヤル以外の電話番後が書かれていないかどうかチェックすることだ。「IP電話などでナビダイヤルが使えない場合はこちら」といったように、他の電話番号も記載してある場合は、例え、ナビダイヤルが使える電話であっても、そちらの番号にかける。ナビダイヤルが企業や行政の都合で設けられているなら、利用者の都合で他の番号にかける権利も当然有するはずだ。

電話番号がナビダイヤルしかない場合は、ネット等で、その会社等の他の電話番号を調べる。ナビダイヤルがあることを知らんぷりして、そちらに電話をかけて担当部署に回してもらうようにする。そこで、ナビダイヤルを紹介されるかも知れないが、話術で切り抜けよう。

ただ、これらは残念ながらコロナワクチン接種予約には使えない。試す価値はないことはないが、他の回線で申し込むと、不正を疑われることとなってしまうし、ワクチン予約は真に切迫している問題であり、悠長はことはやってられないからだ。コロナワクチン予約でナビダイヤルを回避するには、ネット等、他の手段に委ねなければならないのはとっても残念だ。

なぜナビダイヤルが広まったか

企業や行政が最近多く使用している。なぜ、これほどまでにナビダイヤルが出現して来たかというと、ひとつの電話番号で全国受付が可能となるとか、ルーティングが容易になるとかいうメリットがあるためだ。利用者のことは全く考えていない。0120の無料電話にまでしてくれとは言わないが。せめて、普通の固定電話にしてほしいものだ。

企業や行政はナビダイヤルにするとイメージを損なうことを認識せよ

0570のナビダイヤルは利用者に高額な通話料を負担させることが最近認知されるようになってきている。今回のコロナワクチン予約が認知に拍車をかけていることは皮肉なことだが、大分知られてきた。

ナビダイヤルとは良く付けたネーミングだ。あたかも、親切に案内してくれるようなイメージだ。だが、そのイメージに騙されてはならない。ナビダイヤルとは企業や行政の都合で設けられた、利用者に高額な負担を強いるだけのものだ。

ナビダイヤルを使うと、アクセシビリティが低下するうえに企業や行政のイメージ悪化となることを肝に銘ずるべきだ。

なにせ、ナビダイヤルの宣伝のNTTのHPでさえ、問い合わせは0120のフリーダイヤルとなっているのだから。「NTTさん、ここはナビダイヤルにしてよ」と言いたいところだが、さすがNTTさん、「ナビダイヤルにしてしまうとアクセスが減ることを認識している」のだろう。皮肉を込めて。

企業や行政は、設備代が浮くという目先の利益に囚われてはいけない。長い目で見ると顧客離れを起こすことを認識しなくてはならない。少なくとも私はナビダイヤルしか記載していない会社とは取引はしないし、相手が行政なら苦情を申し出る。

最後にツイッター民の意見を紹介