⑤MM2Hマレーシア送金はTransferWise(トランスファーワイズ)で行った、その賢い使い方

(アイキャッチはTransferWiseサイトより)
次はいよいよマレーシアの自分の口座へ送金だ。さて、送金方法をどうするか考えた。

先ず送金は、大別すると金融機関の窓口での送金とネットで行う送金のふたつの方法がある。ネットで行う送金とは、最近、送金手数料が安いと評判のトランスファーワイズでの送金のことだ。

金融機関で送金かトランスファーワイズで送金か

窓口がある金融機関で送金するメリットとデメリットは次のとおりとなる。トランスファーワイズのメリットデメリットは全てこの逆となる。

 

メリット
・具体的な店舗があるので、安心感がある。何かあったときに直接対応が可能。
・RM20万を一度に送金することができる。

デメリット
・結果的に高い手数料となる。
・実際に窓口へ行かなくてはならず、仕事を休まなくてはならない。
・送金に際して、収入証明等、色んな書類が必要となる。
・いつでも行くことができる訳でないので、任意に送金タイミングを決めることができない。

やはり、20万リンギットといえば大金だ。少しぐらい手数料がかかっても構わないので、当初は銀行の窓口送金しようと思っていた。送金して何らかのトラブルが発生したときを考えると窓口があった方が安心だからだ。

そこで、実際に某銀行へ電話で問い合わせてみたが、どうもしっくりこない。5分ぐらい待たされてようやく出た電話で、「マレーシアにリンギットで送金したい」と言ったら即一「マレーシアへのリンギット送金はやってません」と断られた。ん、リンギットってそんなマイナーな通貨かと思いつつ電話を切ってから理解した。リンギットではなく円送金になるということを。

これは私が悪いことで、FXとかやっている人に取っては常識なのだろうが、マレーシアにリンギット預金をする送金は円で送金して着金してからリンギットに換金するというものらしい。日本で円をリンギットに換えて送金するのではない(尤もそういう場合もあるかも知れないが)。外国通貨で預金を作るということなど初めてのことなので、そんな常識?すら知らなかったというわけだ。銀行側も「やってない」のひとことだけではなく、もう少し親切に話してくれれば良いのにと思ったが、そんな輩を相手にしていられないということだろう。

で、再度、銀行に電話した。またも長く待たされた後に出た電話で今度は「円をマレーシアに送金したい」と伝えると「OK」とのこと。でも、ここからがまたしっくりこない。何やら送金するお金の出所を確認するために源泉徴収票や入金口座通帳等が必要とのこと。源泉徴収票は確定申告で使ってしまい手元にない。その担当者のせいではないが、どうも上から目線となっていることも気に喰わない。

そうしたいきさつから、銀行窓口での送金にケチが付いてしまった。で、トランスファーワイズならどうかと思い、色々と調べたが特に悪い噂はない。それどころか、殆どが安価な手数料ということで絶賛している。一度に送れるのは100万円までで何回かに分けて送金する必要はあるが、よさそうな感じである。

トランスファーワイズについて

だから、送金はトランスファーワイズにすることにした。トランスファーワイズの操作については当該サイトの説明や先輩諸氏のサイトが沢山あるので使い方はそちらを参考にしてほしい。

本当に送金できるのか初回は恐る恐る1000円だけやってみた。問題なく送金できることを確認してから順次金額を増やして行った。

最初に1000円。次から本格的に送金でトータルは540万程で6回に分割して送ることとなる。結局、図のように送金した。

HSBC銀行のインターネットバンキングで着金が確認できるので、本当に安心だ。毎回、きちんと着金したことを確認してから送金できる。

トランスファーワイズは手数料が明確だし、大体、国内に送金することで海外への送金ができてしまうという発想がすばらしいものだ。

操作も簡単だ。実際に海外に送金するのではないことから、swiftも必要なかった。送金に必要な情報は、①口座氏名、②口座番号、③銀行名の3つだけだ。トランスファーワイズでの手続き後は当該額の日本円を案内される国内のトランスファーワイズ指定口座に振り込むだけだ。振込みが確認されたら送金手続きをトランスファーワイズが行ってくれる。

日本円でもMYRでも金額指定ができるので送金金額も一目で分かるのも良い。困ったことがあれば、急ぐ場合はチャット、急がない場合はメール対応が可能だ。私も、swiftコードを入力する欄はないけど入力しなくても良いのかとか、マレーシアHSBC銀行は2箇所あるがどちらに送金すれば良いかなど問い合わせたがすぐに返事をもらうことができた。

結論は、やはり海外送金はトランスファーワイズ1択ということだ。

ちなみにマレーシアでのHSBC銀行はHSBC BankとHSBC Amanahのふたつしかないようだ。支店が沢山あったとしても、このどちらかに口座が作られるらしい。事実、インターネットバンキングもこの両者で選択するようになっている。通常作る本店はHSBC Bankとなる。

トランスファーワイズへ送金するために住信SBIネット銀行に入金

トランスファーワイズからの送金手続きをしても、そのトランスファーワイズ自体へ送金する送金元銀行を決めないとならない。トランスファーワイズがHSBC銀行へ送金する金額プラス手数料をトランスファーワイズの口座へ入金しないとならないからだ。

この銀行はネット銀行にしなくてはならない。ネット銀行にしないと、せっかくトランスファーワイズでネットからHSBC銀行へ送金できるのに、そのトランスファーワイズ自体に送金するためだけに銀行窓口に行かなくてはならなくなるからだ。トランスファーワイズを使った意味が全くなくなってしまう。

このため、元から作ってあった住信SBIネット銀行口座に既存の口座からマレーシアへ送金する分を先ず入金した。

住信SBIネット銀行は他行あて送金が1回154円と格安だし、ネットで送金できるので手間が全然かからない。だから、トランスファーワイズでのHSBC銀行への送金は1回につき10分もかからなかった。これだけでも銀行の窓口へ行くことと比べると良いことだらけということが分かる。

トランスファーワイズでHSBC銀行へ送金手続きを行い、トランスファーワイズへ住信SBIネット銀行から送金するということを6回繰り返しても正味1時間もかからない計算だ。実際には為替相場を見て「どうしようか」と考える時間が必要なのでもう少し時間がかかるが、相場を見るのも楽しいものだ。

トランスファーワイズでの送金はタイミングを選べるので為替相場に注意すること

上で銀行窓口では「任意に送金タイミングを決めることができない。」と記したが、手続きしたタイミングの為替相場により送金されるという点ではトランスファーワイズも同じだ。ただ、トランスファーワイズは家にいて送金できるので、わざわざ日中に銀行まで行く必要がなく、送金のタイミングの自由度が高い。今日送金したければ今日、明日にしたければ明日にといつでも送金可能だ。それに対して銀行だと日中に休みを取って行かなくてはならず、いつでもというわけには行かない。

このように、トランスファーワイズの送金は任意にタイミングを決めることができるので、為替相場をにらみながら自由に送金できる。自分が送金したいときの為替相場のときに送金すれば良い。

結果的に6回の送金が必要だが、回数が増えると手間隙がかかるのでデメリットと思うかも知れないがメリットもある。

それは、為替相場の危険負担ができるということだ。あるときはリンギット高でも次は安くなるタイミングで送金できるかも知れないからだ。タイミングを失敗しても次回の送金で挽回できるということだ。

何れにしても為替相場を睨みながら送金できるというのはトランスファーワイズの大きなメリットだ。半年間しか本申請までの時間がないので長期間ゆっくり待つということはできないが、為替は毎日変動している。20万リンギットだと0.1円の変動で2万円になる。実際にはトランスファーワイズでは1回に100万円しか送金できないので0.1円の差は3千円ぐらいにしかならないが、日々0.1~0.2は常に変動しているので1日のタイミングだけで5千円ぐらいは違って来ることになる。

だから、目を皿のようにして為替相場を見て行き、リンギットが安値となったタイミングで送金をするようにするのだ。

トランスファーワイズは手続きしたときの為替相場がきちんと表示されているので今が安いのか高いのかが良く分かり安心だ。そして、その金額は48時間保障される。だから、手続きした以降にリンギットが高騰しても元の値で送金できるので安心だ。

私の場合はリンギットが高くなる一方での送金だったので、同じ金額の振込みでも全体的に見るとにだんだん振り込み額が減少していることがわかる。最後の2回のときはリンギットが急に上昇したため、これでも1日の変動を見つつ最良の時点で送金したつもりだ。

逆にリンギットが下落したらどうするかだが、キャンセルして再度手続きを行うことも考えられるがこれはやらない方が良い。恐らく1回、2回ぐらいではペナルティとはならないだろうが、意図的と認定されてしまうと今後送金ができなくなってしまう可能性があるからだ。ヘルプにそう記されていた。

何れにしても、問題なく20万リンギットを送金することができた。私の場合は当面マレーシアで使うお金についてもATMで下ろせるように20万4千リンギットを入金したが手数料は55230円である。これだけの手数料で送金できたのは本当に安価と思う。金融機関だと手数料が安くとも為替相場に追加した額で換金が行われるので結果的に高くなるということだ。その点、トランスファーワイズは我々が普段から見ている為替相場どおりに換金されるので手数料のみを考えれば良く、本当に明瞭会計となっている。

トランスファーワイズで初回送金手数料を無料にする方法

実はトランスファーワイズは紹介制度がある。こちらのリンクから初回を送金すると初回に限り手数料が無料になる。試しに、自分のアカウントからログアウトしてシミュレートしてみたのが次の画像だ。100万円の送金で着金は38,188リンギットの着金となる。私がログイン後の画面では37,802なので386リンギット、約1万円の手数料が無料となる計算だ。

しかし、少々注意をしなくてはならない。実は住所確定までは10万円までしか送金できないということだ。だから、100万円の手続きをしたとしても、住所確認の手紙が来るまでは送金されない。初回100万円の手続きをしてもいつまで経っても振り込まれないことになる。手数料が無料になるメリットを最大限享受したいなら初回100万円送金もありかも知れないが、着金まで不安になるので、あまりお勧めしない。しかも、500ユーロ分までの手数料が上限との英語の説明もあったようなのでやはり10万円が良いのではないだろうか。

初回10万円は試すに値する金額と思う。少なくとも千円以上の手数料が無料となる意味は大きい。

で、トランスファーワイズはこちらが送金したらすぐにご入金を確認いたしました(#98879**)とか、送金が完了しました (#8389***)といったメールが来るし、自分のページでは送金状況がリアルタイムで確認できるので不安になることはない。

私はこの紹介制度のことを知らなかったので使わなかったが、使っていれば、お試しは10万円にしていたと思う。